地方移住失敗する人多くない!? 本当に地方は豊かで結婚・子育てに向いてるのか
今回は地方移住が本当に豊かで結婚・子育てに向いているのかについて考察したいと思います。移住を検討している人の参考になれば幸いです。
最近、地方移住者や地域おこし協力隊が地域住民と揉めるみたいな問題は度々目にしますね。
SNSでバズったりもしています。
田舎移住の当事者としても地方には潜在的な問題や分断があるというのは感じていて、「私たちはたまたま満足してるけど、みんなが地方移住で幸せになれるとは限らない。というか…結構失敗するんじゃない?」と思えてしまったり。
そんな中、近年は地方創生の動きが強まってきてるように思います。
地方創生の目標
①地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする
②地方への新しいひとの流れをつくる
③若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
④時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する
地方でチャレンジしたり、結婚・子育てをしたいと思ってる人も少なくないかもしれません。
その上で、本当に地方創生の方向性(都心から田舎へ人の流れをつくること)は正しいのでしょうか。
東京以外にはチャレンジができる土壌がない
都道府県別にスタートアップの現状を見てみると、東京に本社を構える会社が7割という結果になっています。
10,000社を超えるスタートアップが東京に一極集中し、2位は大阪の800社となっています。大阪ですら東京の足元に及ばないというのが実情です。
出資者とのつながりや切磋琢磨できる横のつながりを考えると、チャレンジしたければ東京にいくべきであり、それ以外の地にはまだまだ土壌がないという答えを示している結果なのだと思います。
実は地方創生だといって地方への人の流れをつくることは、間違った前提を信じて負け戦に戦士を送っているのかもしれないと私は疑っています。
「東京は出生率が低くて子どもが少ない」は嘘
特に女性の東京一極集中が顕著であり、これを是正することが少子高齢化に歯止めをかけるきっかけになるのではと考えられてきました。
その背景には、東京の出生率は47都道府県で最下位という事実がありました。であれば、地方にも投資して雇用をつくることができれば、地方でも安心して働いて結婚・出産・子育てができるよねというのが地方創生の大前提にあります。
しかし、この大前提の解釈が間違っているのでは?と指摘する専門家は多いです。
出生率 = 1年間の出生数 ÷ 15歳から49歳の女子人口
東京は全国から就職などで上京してくる未婚の女性が圧倒的に多いため、分母が大きくなり、東京の出生率が低くなるのは当然なのです。
東京はむしろ47都道府県で唯一出生数をキープしているという見方もできます。
全国でみると子供の数は年々減っていますが、東京は子どもの数を維持しています。
今となっては日本の子どもの9人に1人は東京っ子です。
東京はめちゃくちゃ子どもの数が多いんですね。
地方移住について
今回はあくまで「地方創生」の今の方向性(都心から田舎へ人の流れをつくること)が正しいかについての考察です。
人の流れがあまり上手くできていない、一部移住を試みた人の中にも失敗例が多いという実情があるのは、田舎は仕事面でチャレンジしにくく、必ずしも豊かで子育てがしやすいわけではないという背景があるからだと考えられます。
ネガティブな内容に偏ってしまいましたが、地方に住む当事者として思うのは、地方で自分探しをするのではなく、「そこでしかできない暮らしや仕事がある」と確信を得た上で移住するのが一番だと感じます。
移住を検討している人の参考になれば幸いです。