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「山中慎介と戦う準備はできている」 WBC世界バンタム級王座に挑むカルロス・カールソン、一問一答

杉浦大介スポーツライター

Photo Credit: Carlos Baeza / Thompson Boxing Promotions

3月2日 東京 両国国技館

WBC世界バンタム級タイトル戦

王者

山中慎介(帝拳/34歳/26勝(18KO)無敗2分)

同級6位

カルロス・カールソン( メキシコ/26歳/22勝(13KO)1敗)

注/Q&AセッションはEメールを通じて行われたもの

山中戦は乗り越えるべき新たな試練

ーー上位ランカーの多くが山中への挑戦を回避したと伝えられていますが、あなたが敵地での挑戦を決めた理由は?

CC:世界チャンピオンになるという目標に向けて、私には準備ができていると感じていました。そして、王者に挑戦するチャンスはそれほど頻繁に巡ってくるものではありません。それゆえに、日本での山中挑戦というリスクを冒す決断をしたのです。理想的な条件ではないかもしれませんが、自分の名を成すためにやり遂げなければならない。乗り越えるべき新たな試練だと考えています。

ーー山中選手のフィルムは見ていると思いますが、最も印象的な点は?

CC:経験豊富なことです。すでに多くのビッグファイトを経験し、大舞台で力を発揮してきた選手ですね。

ーーあなたに馴染みのないファンのために、自身のスタイル、長所を説明してください。

CC:私は多才なファイターで、アウトボクシング、打ち合いの両方に対応できます。この階級では身長に恵まれているおかげで、ジャブを使ってリズムをコントロールするのが得意になりました。また、両方の拳にパワーも秘めています。

ーーデヴュー戦に敗れて以降は22連勝中ですが、自身、陣営が望む通りに成長できていると感じていますか?

CC:今でも毎試合で進歩していきたいという思いは変わりません。チームのみんなと試合の映像を見て、どこを向上させるべきか常に考えています。私は今まさに全盛期に入ったところ。同じ階級の誰とでも戦う準備ができていると思います。

KOは試合の流れ次第

ーー敵地での戦いになりますが、判定への心配は?

CC:その点を気にしながら戦うべきではないというのが私の考え方です。自分がコントロールできるのは、リング上でどんなパフォーマンスをするかだけ。すべてのラウンドで山中より良いファイターでいなければならない。だからといって毎ラウンドを奪いにいくということではないですが、ゲームプラン通りに戦い、集中力を保ち、必要に応じて適応していくことになるでしょう。

ーーファイトプランを明かせる範囲で教えてください。

CC:賢明に戦います。山中は素晴らしいファイターで、こちらのミスにつけ込んでくる。そんな彼の術中にはまるわけにはいきません。そして私自身がプレッシャーをかける側になるつもりです。

ーーKOを狙いますか?

CC:KO勝利できれば素晴らしいですね。ただ、私はノックアウトを狙ってファイトしたことはありません。展開次第でKOに繋げられれば良いと思います。

ーー最後にボクシングの盛んな母国メキシコの人々への想いを聴かせてください。

CC:私はメキシコに多くのファンを抱えています。今回の試合で勝てば、母国の人たちに誇りに思ってもらえるはずです。

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スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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