躍動する愛されサウスポー、かつての日本キラーのキム・グァンヒョンがメジャーから古巣に復帰
韓国KBOリーグのSSGランダーズは8日、2019年までチームに在籍し、昨季まで2年間米大リーグ(MLB)のセントルイス・カージナルスでプレーした左腕投手、キム・グァンヒョン(33)の復帰を発表した。
契約期間は4年で期間中の年俸総額は131億ウォン(約12億3,140万円)プラス出来高は20億ウォン(約1億8,800万円)。1年当たりの年俸はチームの先輩、チュ・シンス外野手の27億ウォン(約2億5,380万円)を抜いてリーグトップとなった。
キム・グァンヒョンは2007年に安山工高からドラフト1次指名でSSGの前身、SKワイバーンズに入団。同年秋の韓国シリーズで頭角を現すと、速球と縦のスライダーを武器に翌08年に最多勝(16勝)と最多奪三振(150個)を獲得。チームの2連覇に貢献しリーグMVPに輝いた。
以後、09年には防御率1位、10年には2度目の最多勝投手に。左ひじ手術で登板のなかった17年を除く19年までの12年間で、298試合に登板し136勝77敗、防御率3.27、1,456三振を記録し、その間チームを4度、韓国シリーズ制覇に導いている。
20年からMLBに活動の場を移すと、昨季までの2シーズンで35試合10勝7敗2セーブ、防御率2.97、104奪三振という成績を残した。
またプロ2年目から韓国代表選手として国際大会でも存在感を見せ、08年夏の北京オリンピックでは星野仙一監督率いる日本相手に予選と準決勝の2度先発。いずれも好投し韓国の金メダル獲得の立役者となった。
その後も翌年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、14年のインチョンアジア大会、15、19年のプレミア12にも出場している。
大舞台での絶対的な強さ、左足を強く蹴り上げる躍動感のある投球フォーム、30代になってもどこかあどけなさの残る笑顔が特徴のキム・グァンヒョンは、韓国国内のファンに愛されているだけではなく、北京五輪当時を知る日本の野球ファンにも広く認知されている選手だ。
キム・グァンヒョンは古巣復帰について、球団を通して以下のようにコメントした。
「メジャーリーグでプレーしたことで高いレベルの野球を経験し、ファンサービスの大事さをより知ることが出来た。ファンの願いもあってメジャー挑戦を叶えられたので、KBOリーグに復帰することでファンにお返し出来ると思ってきた。シーズン開幕が迫っているが、1日でも早くチームに加わってSSGの今シーズン優勝に向けて貢献したい」
キム・グァンヒョンは9日にチームに合流。背番号はSK在籍時の番号でこの2年間欠番扱いとなっていた29を背負う。
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