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「一局通して判断の難しい将棋」「残りも昇級を目指してがんばりたい」藤井聡太三冠、順位戦終局後コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太三冠「(中盤の50手目)△4一飛と回って、どこかで△4五歩を含みにというのは、やってみたい指し方ではあったんですけど。ただ、やっぱりこちらの玉も薄いですし、攻めも手厚くはないので、常にギリギリなのかな、と思ってました。(73手目、相手の▲2四歩に長考していたが)そうですね・・・。(△2四同銀、または△同歩)どちらで取っても玉が薄くなってしまうので、ちょっとそうですね、どういう対応がいいか、わからなかったです。(82手目△6七歩から△5五桂と攻めたあたりは)先手玉に迫る形ができたので、少しこちらの配置が活きる展開になってきたかな、とは思いました。(最終盤の102手目)△5八角から△4九銀が(先手玉の)詰めろになるので、そのあたりは一手、いけそうかな、と思ってました。なかなか先手陣の急所がつかめなくて、一局通して、判断の難しい将棋だったかな、と思います。(これで今期B級1組順位戦は6勝1敗、佐々木勇気七段、千田翔太七段に次いで)3番手ですけど、まだ自力の目があるので、残りも昇級を目指してがんばりたいと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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