ペレスと梅野のアベック弾!は出たけれど…今季最多失点で連勝ストップ《5/13 阪神ファーム》
きのう13日、1軍が横浜スタジアムのDeNA戦に勝って連敗を止めたタイガースですが、その前に鳴尾浜でファームは首位・中日に敗れ、連勝が5でストップしました。先週末、ナゴヤ球場での直接対決に連勝して2ゲーム差へ詰め寄り、今週前半はともに2勝0敗で、前日には仲良く20勝に到達した両チーム。よって、その差はまったく変わっていなかったのです。
阪神が今季初の5連勝で貯金も今季最多の5、中日は2連勝で貯金9として迎えた首位攻防戦。きのうの第1ラウンドは、4対0とリードされた直後、この日からスタメンに復帰したペレス選手の2ランと、梅野選手の今季1号ソロで追い上げたと思いきや…終盤の3イニングで7点を奪われて完敗。ゲーム差は3となりました。しかも、阪神投手陣が今季最多の15安打を浴び、今季最多の11失点という内容です。
なお土日は和歌山県の上富田スポーツセンター野球場での開催で、チームは試合後に移動するため、この日の開始時刻が通常より30分早い12時で、試合が終わった1時間後にはバスで鳴尾浜を出発しました。余談ですけど、こういう時の選手たちって本当に行動が迅速ですよねえ。必ず予定時刻より早く出発します。
そして、きょう14日の中日戦(上富田)の試合結果が入ってきました。秋山投手が先発し、3対1で勝ったようです!これでゲーム差は2に戻りましたね。あす15日は島本投手の先発でしょう。勝って、また差を縮めてきてください。
では、きのう13日の試合結果です。
《ウエスタン公式戦》5月13日
阪神-中日 9回戦 (鳴尾浜)
中日 000 130 214 =11
阪神 000 030 000 = 3
◆バッテリー
【阪神】●守屋(3勝1敗)-山本-二神-小嶋-福原 / 梅野-鶴岡(6回~)
【中日】○野村(1勝)(5回)-岩瀬(1回2/3)-山本(1/3回)-八木(1回)-西川(1回) / 松井雅
◆本塁打 福田3号2ラン(守屋)、ペレス4号2ラン、梅野1号ソロ(野村)
◆二塁打 福田、友永、松井雅
◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率
1]二:西岡 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000
〃二:荒木 (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .236
2]左:緒方 (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .263
3]三:へイグ (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .400
4]中:横田 (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .222
5]右:江越 (3-1-0 / 1-1 / 0 / 0) .310
6]一:ペレス (4-1-2 / 0-0 / 0 / 0) .333
7]遊:坂 (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .191
8]捕:梅野 (2-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .222
〃捕:鶴岡 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .333
9]投:守屋 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .000
〃打:柴田 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .213
〃投:山本 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―
〃投:二神 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―
〃投:小嶋 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―
〃打:西田 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .219
〃打:中谷 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .197
〃投:福原 (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―
◆投手 (安-振-球/失-自/防御率) 最速キロ
守屋 5回 69球 (8-3-1 / 4-4 / 2.50) 144
山本 1.1回 26球 (2-1-1 / 2-2 / 3.00) 138
二神 0.2回 11球 (1-0-1 / 0-0 / 1.80) 145
小嶋 1回 14球 (1-1-1 / 1-1 / 5.00) 139
福原 1回 35球 (3-2-2 / 4-4 / 9.00) 142
試合経過
先発の守屋は1回、友永と溝脇に連打を浴びる立ち上がりでしたが。後続を断って無失点。2回は三者凡退で、3回は1四球を与えるも梅野が盗塁を刺すなど3人で片づけます。4回は先頭の遠藤に右前打と盗塁を許し、続く4番・福田が右中間へタイムリー二塁打。多村の右前打で無死一、三塁とはなったものの、ここは1点でしのいだ守屋。
ところが5回、阿部の右前打と友永の左越え二塁打などで1死二、三塁としてしまい、遠藤の右犠飛で2点目。さらに福田がレフトへの2ラン。これで4対0と中日がリードを広げました。
一方の阪神打線は中日・先発の野村の前に、2回に四球を選んだ江越と、3回にショートのエラーを誘った梅野しかランナーを出せないまま4回まで進みます。しかし5回に先頭の江越がようやくチーム初ヒットの中前打を放ち、続くペレスが左中間へ4号2ラン!1死後には梅野にも今季1号となるソロをレフトへ!一気に3点を返して1点差に迫ったのです。
後半は鶴岡がマスクをかぶって、まず山本が登板。6回は松井雅の中前打のみで無失点でしたが、7回は先頭の友永に四球、溝脇はセカンドへのバントヒット、遠藤の犠打で1死二、三塁として降板。代わった二神は福田に四球を与えて満塁とし、多村の左前打で友永が生還。送球の間に溝脇も還って2点追加されました。
8回の小嶋は、四球と犠打で1死二塁となり9番・阿部の中前タイムリー。9回は福原が登板して、いきなり溝脇と遠藤に連打され、2死後に今度は連続四球で押し出し。なおも満塁で松井雅に右中間越えの二塁打を浴びて走者一掃…。最後は空振り三振で締めるも、この回4点を失ってチームは今季最多の11失点(2ケタ失点は4月23日のソフトバンク戦に続いて今季2度目)です。
なお打線は5回の3得点がすべてでした。ヘイグが6回に中前打、横田が9回に右前打しただけ。リリーフの岩瀬、山本、八木、西川に抑え込まれて試合が終わっています。
掛布監督に聞いた西岡、梅野のこと
3回の守備から交代した西岡選手の件で、試合後に掛布監督から「1回の打席(二ゴロ)でファーストを駆け抜けた時、前に痛めたところに張りが出たみたいで」と説明がありました。前に痛めたところとは左太もも裏でしょう。前日にはDHで3打席、きのうはセカンドの守備につき、きょう14日も上富田で出場予定だったのですが「上富田はやめます。こっちで土日の様子をみて週明けがどうか」とのこと。
監督も「ああ、いい感じで走ったな~と思ったんだけどね。きのう(12日)も打つ打たないでなく、あれだけ走れたら。と上にも報告したところだった」と残念そうでした。
次に梅野選手について、掛布監督は「ちょっとステップが大きいのでバランスを考えて、狭くするというよりは、いい感じで(腰が)回れる幅を考えさせています。きょうはティーバッティングの時から、いい腰の回転で打っていた」と話しました。上富田でも継続できるといいですね。
それと、DH制を採用しなかったのは3月18日のオリックス戦(先発はメッセンジャー投手)、3月26日と27日の広島戦(先発は秋山投手と岩貞投手)に続いて、今季4度目のことでした。「1軍で投げるであろうピッチャーを打席に立たせてほしいという上からの要望。全部じゃないですよ。先発だとかロングリリーフをするとかというピッチャーに限りますけどね」と掛布監督。守屋投手は1打席に立ち…結果はのちほどご紹介します。
守屋はバント失敗の後遺症で…
この日の先発は、球団制定のファーム月間MVP(3、4月)に選ばれた守屋投手。3回まで2安打無失点ながら、5回8安打4失点で今季初黒星を喫しました。まず「悔しいです」という一言。それから「4回のノーアウト二、三塁で1点はしょうがないというところ、バント失敗して引きずっていた部分もあったかと…。初回は最高の形で抑えられたのに」と反省しきり。
そういえば1回は無死一、二塁から1死二、三塁に、4回は無死二、三塁、5回も無死二、三塁という場面を作っていますね。「調子は悪くなかったんです。でも入りが。ホームランはもったいなかった」。福田選手のホームランは初球、115キロのカーブでした。
引きずってしまったというのは、3回裏の攻撃。1死から梅野選手がショートのエラーで出て回ってきた、この日最初の打席で三振(スリーバント失敗)したものです。「バントの練習はしているんですけど、対ピッチャーや試合の打席は全然違いました。打席はことし1軍で一度。でもアンダースローのピッチャーだったし、バントのシーンではなかったので」今回が初めてのバント指令。社会人では打席に立っていませんから、実質的には高校以来ということでしょう。
今後の課題を聞かれた守屋投手は「コントロールもありますが、きょうは配球の組み立てが自分でできなかった。そこをやっていかなければ抑えられないと思いました。あと、バントをしっかりやらないと」と、再度バントの件に触れています。とはいえファームの試合で先に経験できてよかったのでは?「はい。ここでやらせてもらって有難いです。いきなり1軍だったらもう…」。練習は十分した!と自信を持っていき、もし失敗しても引きずらないでくださいね。
先頭への四球を猛省の山本
久保投手コーチは、守屋投手に「よく粘ったよ。ホームランだけ、初球の甘いのを持っていかれたけど、それ以外の内容は悪くなかった」と、まずまずの評価を与えています。
初の連投となった福原投手は「ちょっとコントロールが…そうですね。指のかかりが悪いわけではないと思いますけど、ちょっと」という言葉。ちなみに同じ9回に登板した前日(12日のオリックス戦)は、7球でビシッと三者凡退でした。
山本投手は6回から登板。自身が残した走者が還ってしまい失点2となっています。「あまりコントロールができていなかったのもあるけど、でも6回は抑えられたのに。7回は、4対3というスコアだし、右バッターのところで交代するとは思っていました。だから先頭を出したくなかったんですよね。あのフォアボールが…」と、友永選手に与えた四球をとても悔やんでいます。
第1号は「会心です!」と梅野
最後は梅野選手のコメントです。5回に1点差と迫るソロホームランは、会心の当たりだったかという問いに「はい!会心です」とニッコリ。カウント2-1からの4球目、120キロの「スライダー」だそうです。今季1号でした。「そうですね。これがいいきっかけになれば」。掛布監督が話していたステップというか、スタンスの幅については「意識しながらやっています」と梅野選手。
「スタンスが広いと回転できないし1歩でも半歩でも狭く、というよりは“自分の位置”を見つけながらやっている感じですね。試合では、打ちにいった結果がそうであればいいなと。練習の中で少しずつ掴んでいけたらと思っています」。そして、この日のホームランは「うまく反応できて、うまく回れたので、感触としてはよかった」と振り返りました。
最後の最後に横田選手のひと言もご紹介しておきましょう。9回1死から初球を打って、いわゆる“ポテン”ではあるけれど右前打が出ました。その感想は「ダメです。詰まってます」と笑顔なし。でもきっと近いうちに、豪快な一発も見せてくれると信じています。
これだけでは少し寂しいので、11日に交わした会話を追加します。母の日にプレゼントはしたかと聞いたら「しましたよ。家を」。おっと、そう来ましたか。腕を上げましたね。それで本当は何を?「ナイショです」。あ、そう。去年もプレゼントはしたんですよね?「はい。去年は車を贈りました」。……どうもありがとう。