熱がないのに呼び出し?保育園が嘘をつくことがあるか現役保育士が告白「”とりあえず”連絡はありえる」
現役の保育士です。
発熱のためお迎え要請して降園してもらった後、「帰宅直後に検温したら、熱がなかったのですが?!」とご連絡をいただくことが、少なからずあります。
どうやら「熱があると保育園の先生が嘘をついた」と疑っている様子です。
今回は、保育園が嘘をついてまで保護者呼び出しすることがあるのか、現役の保育士の立場で紹介します。
嘘をついてまで呼び出すことはなし
発熱のためお迎え要請する場合は、保育園内で検温し基準を超えたときのみです。
2種類の体温計で計測
体温計には実測式と予測式の2つの測定方式があることは意外と知られていないようです。
そして、一般的に家庭で使っているのは数秒から数分で測れる予測式でしょう。
保育園でも基本的に予測式の体温計を使っていますが、予測式で基準値を超えたときは、実測式体温計で再計測します。
実測式より予測式の方が高めに出てしまうので。
実測式体温計だとわきの下での検温で約10分かかりますが、じっと待ちます。
自分で体温計を固定しておくのが難しい2歳児以下でも抱っこしてじっと待ちます。
実測式で基準超えのときのみ呼び出し
実測式で基準値を超えたときのみお迎え要請のお電話をしていますよ。
このため、予測式での検温で38.6度だったが実測式での再計測では37.9度だったため、呼び出しは控えて様子を見続けるということが毎日のようにあります。
保育園によりお迎え要請の方法は異なりますが、筆者の勤務園ではこのような基準で対応しています。
体温を偽ってお迎えを要請することはないですねえ。
呼び出しまではしないがお知らせすることはあり
体温を偽ってまでお迎えの呼び出しをすることはないものの、体調不良のお知らせや「できればお迎えを」とお願いすることはあります。
例えば次のような場合です。
きょうだいが体調不良で休んでいる
きょうだいの一方が体調不良で休んでいても、本人が健康ならば登園できる保育園が多いでしょう。
ただ、きょうだいから病気などをもらっている可能性を想定し、呼び出し基準の体温に達していなくても、平熱より高めであれば「一応、ご連絡しました」といった体で電話をすることがありますよ。
保育園全体で感染症が流行っている
感染性の結膜炎や手足口病など、他のお友達で複数名、疾患している子がいる場合、同様の症状がある子をそのままにしてしまってはさらに広がってしまいます。
疑われる症状がある子の保護者には、「クラスでも〇〇病でお休みしているお友達がいるので、可能であれば早めのお迎えを」といった体でご連絡することがありますよ。
職員が不足している日
保育士も人間なので体調不良で欠勤することがあります。
病欠の職員が多くて、1日どうしても回らないという危機に陥る日が少なからずあります。
そんな日は、下痢や平熱より熱が高いなど気になる症状があれば、「できればお迎えを・・」と電話する確率が高まる気がします。
無症状なのに電話をすることはありませんが。
まとめ
保育園が嘘をついてまで保護者呼び出しすることがあるのか、現役の保育士の立場で紹介してきました。
体温は刻々と変化するものです。
熱があると嘘をついてまで保護者の方を呼び出すことはないので、疑心暗鬼にならないようにして欲しいと心から思います。
また、お迎えの”要請”ではなく、「できれば」や「お願い」といったお知らせの体で連絡をしていることがあります。
お知らせレベルでの連絡の場合は、お迎えを断っても大丈夫ですよ。
ただ、子どもの不調は事実であるため、可能になった段階で早めのお迎えをお願いしたいところです。
参考記事