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【昼寝長すぎ】保育園へのプチ不満!現役保育士が理由を説明&言い訳します

オオタ先生保育士&資格マニア

現役保育士&資格マニアです。

「保育園から帰宅したらオムツが前後ろ反対だった」「鼻水が拭かれていなかった」など、お子さんを通わせている保育園に対し、満足以下・クレーム未満の不満を抱えている方もいるでしょう。

現役の保育士かつ自身の子どもも保育園に通園中という立場から、保育園へのプチクレームがなぜ生まれてしまうのか説明します。
紹介するプチクレームはすべて筆者が実際に保護者の皆様から受け取ったことがあるリアルな内容です。

保育園への不満&プチクレーム事例10件

「オムツが前後ろ反対なので正しくはかせてほしい」

降園してみたら、オムツが前後ろ逆で、オムツを捨てるときにつかうテープ側が前になっていたというクレームです。
どうしてこのような事態になるかというと、子どもが自分でオムツを穿いた後、保育士が前後が正しいかのチェックがしきれなかったためです。
保育園側は子どもが自分で身支度をすることを非常に重視していますが、保護者には意外と知られていないようです。家庭では保護者がオムツを穿かせているので、前後ろ逆という状況がありえないと不審に思うのです。
保育士としては、子ども自身でオムツを穿くのは良いとして、最後に確認する余裕を持ちたいと常に思っています。

「お友達の洋服が入っていた」

お友達の洋服が誤って混入してしまった、お友達の洋服と入れ違っていたというクレームです。集団活動である保育園生活では、全員が一緒に着替えをするため、似たような洋服だと取り違えが発生しやすい状況にあります。
同じ年齢だと全く同じお洋服を持っているお友達も多数!
脱いだ洋服を子どもたち自身でカバンにしまう場合、保育士が午睡中などに入れ違いがないか確認をしますが、何らかの理由で行き届かなかったためこのようなクレームに繋がっています。

「夜寝ないので保育園での昼寝を短くしてほしい」

保育士にとって午睡の時間は、休憩・連絡帳記入・職員会議・次回の制作の準備・日案記入・月案作成・行事の準備などを行う非常に貴重な時間です。筆者の場合は20分を超える食事休憩をすることはないですね。
一人でも起きている子どもがいると、仕事が止まってしまうため非常に困るというのが正直なところです。
一方、保護者の立場では、子どもにとって睡眠は大切とはいえ、たしかに保育園のお昼寝は長いですよね。保育士兼保護者の立場の筆者でもそう思います。

「保育園の消毒液のせいで手荒れしています」

仮に保育園の消毒液が手荒れの原因だとして、消毒をしないのかというジレンマに陥ります。

「Tシャツの絵の具が取れません」

保育園では制作活動などをたくさんするため、絵の具を使うこともしばしば。Tシャツに絵の具がつかないよう気をつけるものの、汚れてしまうことがあります。
ここで盲点なのが保育園では絵の具ではなくポスターカラーを使っていることも多いことです。このため、「絵の具のはずなのに取れにくい」という事態が発生します。
保育士側も気をつけるものの、「保育園には汚れても良い服で来てほしい」というのが本音です。

「鼻水を拭くときは持参した鼻セレブで拭いてほしい」

大量の鼻水が出ていて頻繁に鼻を拭く必要があるため、鼻が荒れないよう良いティッシュで拭いてほしいとティッシュを持参してくださる方もいます。
保育士目線だと、その子の鼻を拭くときだけ、わざわざロッカーに専用ティッシュを取りに行くという特別対応が難しいのが正直なところです。
ティッシュや石鹸などお友達と共通で使っているものを使わず特別対応することは、集団保育の場では残念ながら多くの場合難しいのではないでしょうか。ベビーシッターを利用すれば可能なはずですが・・。

「先生の子どもに対する言葉がきつい」

筆者自身はこのクレームを受けたことがありませんが、先生の言葉がきついという指摘が挙がることがあります。
このような指摘は保育園側に言って頂いたほうが良いですが、その言葉が出た状況をきちんと確認することが大切だと思います。
例えば、お友達をまさに噛みつこうとしている子を止めるため、大きな声でびっくりさせて口を離させるということは筆者も行うことがあります。これを、先生の言葉がきついと言われると、どうすればよいのか困るのが正直なところです。

「裏起毛は駄目とか後から言わないで、事前に連絡してほしい」

新しく購入した服に対し、登園時に「裏起毛はちょっと・・」などと先生に言われてしまったので、駄目な服があるのなら事前に連絡してほしいというクレームです。
確かにそのとおりですね。保護者が季節の節目で洋服を買い足す前に、保育園に適した服装をお知らせしておくほうが親切でした。
服装に関しては、「フード付きは引っかかるのでNG」など主なことは各園の入園時のしおり等に書いてあることが多いです。その他細かい要望については、単に保育士が通知する余裕すらなかったというのが正直なところです。

「ロンパースのボタンが外れているのでしっかり留めてほしい」

ロンパース、保育士目線では正直なところありがたくないのです。1人のボタン留めに四苦八苦している間にも、他の子どもが危険な遊びをしていないかと気が気でないのです。
よって、ロンパースのボタンは留めずにズボンの中に入れ、降園時などはボタンを留めて降園してもらうという対応をすることがあります。
保育園によってはロンパースを禁止としている園もあるようです。禁止の理由については、別の記事「保育園ではロンパース禁止?その理由を保育士が解説」で紹介していますので、ご覧ください。

「帰宅したら膝に擦りむき傷があったのに知らせてくれなかった」

保育士は「朝登園したままの状態で子どもを降園させる」ことを原則に、園児の怪我を防ぐべく奔走しています。万が一、怪我をした場合は、処置をした上で保護者に報告します。
報告が漏れた理由は複数あり、「単に報告を忘れてしまった」「怪我したことに気が付かなかった」「遅番担当保育士との連携の過程で伝達が漏れてしまった」などです。

保育園は基本的に朝7時から夜8時まで開所しているので、担任の保育士が早番(早朝勤務)だった場合、怪我等の報告は遅番(夜番勤務)担当保育士へと引き継がれるため、常に担任が報告するわけではありません。
遅番担当が伝達を忘れるなど、他の保育士との連携の過程で報告が漏れることが少なくありません。
よって、遅番担当に報告を引き継いだ場合などは、翌朝担任保育士が同じ内容をもう一度保護者に報告して、漏れを予防することもありますよ。
保護者目線でも、複数の先生から声をかけてもらうことで「いろいろな先生が気にかけてくれているのだな」と悪い気はしないのではないでしょうか。

「写真販売の値段が高い」

保育中の様子をカメラで撮影して写真販売している保育園も多いでしょう。1枚120円とか150円とか、もう少し安くならないのかというご希望です。
実際のところ財政難に陥っている保育園も多く、写真販売からの収益は貴重な財源となっています。写真販売があるからこそ翌月に制作で使う画用紙や絵の具が購入できます。
ちなみに、写真を撮影する保育士は本来の保育の仕事に加えて撮影業務をしているだけで、写真が売れても1円ももらえません。

まとめ

現役の保育士かつ自身も子どもを保育園に通わせている立場から、保育園へのプチクレームがなぜ生まれてしまうのか説明してきました。
保育士側の言い訳も含みますが、保育園の内情を知っていただき、保護者側と保育園側の思い違いを解消できたらと思います。

保育士&資格マニア

現役の保育士&資格マニア&子育て世代です。「うちの子保育園で何してる?」をテーマに保育園のリアルを伝えます。また、子育てに活かせる保育園のノウハウも提供しています。 資格取得が趣味。幼保英語検定1級・TOEIC 875

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