【アイスホッケー】廃部を発表した日本製紙クレインズがクラブチーム化へ 舵取り役は古豪・法政大の元主将
昨年12月19日に、今季限りでの廃部を発表した「日本製紙クレインズ」。
アジアリーグ アイスホッケーが、2003年11月15日に第一歩を歩み始めた時から加盟し続け、初代チャンピオンに輝くなど、アジアのアイスホッケー界をリードしてきたものの、今月14日にユジノサハリンスクで行われたプレーオフ・ファイナル第3戦でサハリンに敗れ、最後のシーズンを2位で戦い終えました。
▼クラブチームとしての存続を目指す
全ての公式戦を終えたクレインズは、ホームゲームを開催してきた日本製紙アイスアリーナで、昨日ファン感謝デーを開催。
その一方で会見を行い、クラブチームとしての存続を目指して、運営会社「東北海道(ひがしほっかいどう)アイスホッケークラブ合同会社」を設立。
スポンサーを募って運営費を集め、新しいチームを立ち上げるとの方向性を、明らかにしました。
▼決め手は「釧路を本拠地とする」
昨日付けの釧路新聞によると、クラブチームとしての再スタートに際し、「釧路を本拠地とするといった現状のコンテンツを認め、トップチームの存続に理解を示してくれた」との理由で、安永敦美オーナー兼代表は、複数の候補の中から、札幌市でスポーツ用品などを販売する「マハロスポーツ」と合意。
「来季のアジアリーグ加盟を目指す」との意向を明らかにしました。
▼舵取り役は古豪・法政大学の元キャプテン
新しいチームの立ち上げへ向けバトンを手渡されたのは、マハロスポーツの茅森(かやもり)健一社長(40歳)
自身も駒大苫小牧高校から法政大学と、アイスホッケーの強豪校でFWとしてプレーした経歴の持ち主。
二つ年下の弟 康二(こうじ)氏は、コクド(既に廃部)に在籍し、アジアリーグでもプレーをしたキャリアの持ち主です。
▼釧路で終えたホッケーキャリア
茅森氏は、大学日本一の座を争う「インカレ(日本学生氷上競技選手権)」で、前人未到の12連覇を達成した古豪・法政大学でリーダーシップを発揮。
しかし、ユニフォームに「C(キャプテン)マーク」をつけて臨んだ最後(=4年生)のインカレ決勝戦では、東洋大学に1点差で敗れ、有終の美を飾ることができませんでした。
▼再び釧路から始まるホッケーキャリア
日本リーグ(当時)のチームとの契約を結ぶことはなかったため、茅森氏の本格的なホッケーキャリアは、大学生活最後のインカレをもって一区切りとなりましたが、くしくも、最後のインカレを戦ったのは、クレインズがホームアリーナとしている日本製紙アイスアリーナ(当時は釧路アイスアリーナ)でした。
釧路で本格的なアイスホッケーキャリアに一区切りをつけた茅森氏は、再び釧路から始まる新たなホッケーキャリアを、歩んでいくことになりそうです。