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【アイスホッケー】4度のアジア王者に輝いた「日本製紙クレインズ」が今季限りでの活動終了を決定!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
5季前に「二冠」を達成した日本製紙クレインズ(Photo:Jiro Kato)

 先週末に西東京市で行われた「第86回・全日本アイスホッケー選手権」は、王子イーグルスが2季ぶりの優勝を飾り、自チームが持つ大会最多優勝記録を「37」に伸ばして幕を下ろしました。

▼アイスホッケー少年が憧れるチーム

 日本一の座を勝ち取ったイーグルスが、活動拠点としている苫小牧市とともに、”国内屈指のアイスホッケーの街”と呼ばれる釧路市をホームタウンとしているチームと言えば、日本製紙クレインズです。

 

 クレインズの歩みを振り返ると、「三度の飯よりアイスホッケーが好き」という男たちが集まって誕生した社内のアイスホッケー同好会を、「十條製紙(当時の社名)アイスホッケーチーム」に改めたのち、1974年に日本リーグ(当時)へ加盟。

 その後、社名変更に伴い1993年秋から「日本製紙クレインズ」と改称。

 日本リーグでは頂点に立つことができなかったものの、2003年11月に始まった「アジアリーグ」では、栄えある初代チャンピオンに輝いたのをはじめ4度優勝。

 5季前には「全日本選手権」と「アジアリーグ」のビッグタイトルを揃って勝ち取り、”二冠”を達成(タイトル写真)するなどして、アイスホッケー少年たちが憧れるチームの一つです。

▼国内屈指のアイスホッケータウンのシンボルが・・・

 しかし、国内屈指のアイスホッケータウン「釧路」のシンボルであったクレインズが、釧路市内で明日予定されている記者会見に先んじたNHKの報道により、今季限りでアイスホッケーチームの活動を終了(廃部)することが、明らかになりました。

▼10年前の同じ日に西武が活動終了を発表

 くしくも、10年前の明日(2008年12月19日)は「SEIBU(西武)プリンスラビッツ」(前身は西武鉄道を吸収したあとのコクド)が、シーズン終了後にチームが活動を終了(廃部)することを発表した日。

 アイスホッケーファンを悲しませた知らせから、丁度10年となる明日、「日本製紙クレインズ」が今季限りでの活動終了を公式発表する日になってしまいました・・・。

 尚、会見の内容は追って掲載する予定です。 

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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