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行列のできる福岡の有名店出身で1月に開業〈極太麺の醤油&辛いラーメンを伝道〉人気分布にも異変あり?

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡市南区井尻。最寄りの駅は西鉄天神大牟田線「井尻駅」で、駅から見える場所に店舗が存在するので徒歩1分弱といったところ。その場所に、今年(2024年)の1月19日にグランドオープンしたばかりの〈福岡太麺 NO RAMEN〉

出来立てホヤホヤの〈NO RAMEN〉の店主は、福岡市内の天神や今泉、博多駅でも行列のできるつけ麺を中心とした人気ラーメン店を展開している名店「麺や兼虎」のご出身。その店主が新たな魅力あふれる個性的なラーメンを放つお店が〈福岡太麺 NO RAMEN〉だ。

二本立てメニューは「醤油ラーメン」と「辛いラーメン」

グランドオープンに先立ち、プレオープンの二日間は「醤油ラーメン」のみの提供にもかかわらず、福岡ではめずらしいタイプのラーメンという噂を聞きつけた方々と、一杯500円という設定価格から、ラーメン好きなみなさんを中心に長い行列ができたそうだ(私自身はその二日間とも行けなかった)。

醤油と乾物由来の旨みが溢れる「醤油ラーメン」

見た目、濃厚そうに見えるけど、醤油系と乾物由来の旨み溢れるお出汁は思いの外あっさりとした味わいのスープで、少し硬めに茹でられた極太のちぢれ麺との相性も抜群。麺量は、豚骨ラーメンの2倍ほどになり、満足感も最高到達点。

スープに溶かして味変できる「味付け背脂」の個性は、脂の甘みと醤油の塩みがスープに溶け出す塩梅を調整できる。コリコリ食感の極太メンマもごま油のほんのり香る甘めの味付けで美味しいし、デフォルトで乗っかる卵黄は、麺に絡めて食すのもよし、肉飯やごはんに乗っけてTKG(卵かけごはん)にするもよしの万能で楽しめる。

辛いけど辛すぎないという「辛いラーメン」

辛いけど辛すぎないスープ。脂の甘みと特製の辛ダレ背脂が生み出すハーモニーのすばらしい表現に惚れ惚れする。また、辛さとは対照的に極太メンマの甘めな味付けがお口直し的に楽しめるバランス感覚。

さらに、少し硬めに茹でられた超がつく極太のちぢれ麺という組み合わせ。麺量は、醤油ラーメンと同様、通常の豚骨ラーメンの2倍ほどある。

西鉄天神大牟田線「井尻駅」から見える場所(徒歩1分弱)。がみさんが制作した女の子のウォールアートが目印のラーメン店。

カウンター席が基本だけど、奥に4人程度の小上がりが一つあり、ご家族連れやグループでも対応可能なお店です。ぜひ機会があればお立ち寄りください。

カウンター席の端っこからの眺め。
カウンター席の端っこからの眺め。

通常、福岡のラーメンといえば「豚骨のスープ」の「細ストレート麺」を「カタ麺」で食べるなど、今回ご紹介した非豚骨の「極太麺」とは真逆のイメージ。だけど、よくよく考えれば「うどん文化」も根付いた地域(福岡はラーメン店よりもうどん店の数の方が多いという統計がある)であるため「極太麺」の「醤油」や「和出汁」といった(ラーメン好きと変わらないくらいうどん好きな方も多い)麺文化も、もともと馴染みがあり、意外とハードルは低めで相性もいいのかもしれない。また、近年福岡では、新規で開店するラーメン店は「豚骨ラーメン店」のそれを「非豚骨のラーメン店」が上回っているそうで(実際、今年に入って開店しているお店のほとんどが非豚骨系のお店の印象)今後もその流れが続けば、福岡のラーメンの人気分布も、さらに加速して異変があらわれてくるかもしれない。

福岡太麺NO RAMEN
住所  :福岡県福岡市南区井尻5丁目8-1
[地図
営業時間:10時00分〜14時00分(Lunch)
    :17時00分〜20時00分(Dinner) 
定休日 :水曜日Dinner・木曜日
駐車場 :専用駐車場なし、近隣有料駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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