北日本は台風12号が温帯低気圧に変わっても雨に警戒
台風12号の北上
台風12号が関東沖を北上中です。
台風が発生・発達の目安の海面水温は27度以上といわれていますが、台風12号は、28度から29度の海域を進む予報です。
このため、海面水温が27度以下の三陸沖に達するまでは、あまり衰えずに北上します(図1)。
台風12号の前面には秋雨前線があって雨が降っており、この秋雨前線に向かって、台風に伴って暖かくて湿った空気が流入しています。
秋雨前線によってまとまった雨が降り、これに台風12号自身の雨が加わります。
しかも、台風12号の北上速度は、自転車並みで、秋台風としては早くありません。
このため、降雨時間が長くなることで、総雨量が多くなります。
台風や前線の影響で、東日本から東北の太平洋側を中心に、9月25日にかけて大気の状態が非常に不安定となるため、雷を伴った激しい雨が降る見込みです。
土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水などに警戒してください。
また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。
早期注意情報
9月23日は、秋雨前線によって、東北の太平洋側や関東・小笠原諸島で100ミリ以上の雨が降りました(図2)。
これに24日~25日には、秋雨前線と台風12号の雨が加わる予報です(図3)。
台風12号や台風12号から変わる低気圧の動向によって降水量は大きく変わりますが、太平洋側の地方を中心に大雨の可能性があります。
気象庁では早期注意情報によって、5日先までの警報を発表する可能性を「高」「中」の2段階で予想しています。
これによると、24日は関東から東北の太平洋側で、25日は東北地方で、26日は東北北部の太平洋側と北海道東部で大雨の可能性があります(図4)。
最新の気象情報を入手し、警戒してください。
ただ、警戒するのは、台風12号および台風12号から変わった低気圧による大雨だけではありません。
大雨後のまとまった雨
気象庁が発表している9月25日9時の予想天気図では、三陸沖に台風12号から変わった低気圧がありますが、四国沖にも低気圧があります(図5)。
この低気圧は、東シナ海で発生し、発達しながら四国沖に進んできた低気圧ですが、まとまった雨を降らせます。
大雨が降った直後のまとまった雨ですので、この低気圧による雨が止むまで、警戒を続ける必要があります。
タイトル画像、図1、図2、図3、図4の出典:ウェザーマップ提供。
図5の出典:気象庁ホームページ。