球場の照明が落ちた原因はテイラー・スウィフト? それともブライス・ハーパーが使ったドライヤーのせい?
7月17日と18日に、エイドリアン・ゴンザレス(ロサンゼルス・ドジャース)が1試合2本塁打を放った……こう書けば、計4本塁打だと思うかもしれない。けれども、実際はそうではない。
ワシントン・ナショナルズの本拠地、ナショナルズ・パークで行われた試合で、ゴンザレスは4回表に19号アーチ、6回表に20号アーチを記録した。ただ、19号を打ったのは7月17日、20号は7月18日だった。
三塁側の照明が3度にわたって故障したためだ。最初は1時間22分、2度目は40分の中断を経て再開されたが、ナショナルズの選手が6回表の守備についたところで3度目の故障が起き、続行不能という判断が下された。試合は5回裏まで――ナショナルズが3対2でリード――終わっていたものの、続行できなくなった理由が照明の不具合である場合は、そこで終了にはできないというルールがあり、続きは翌日に予定されている同カードの前に行われることになった。
このアクシデントについて、マックス・シャーザー(ナショナルズ)は「最後にナショナルズ・パークを使ったのは誰だ? テイラー・スウィフトさ…。今夜の停電は彼女のせい。俺たちはバッドブラッド(ご機嫌斜め)だよ」とツイートした。スウィフトは7月13日と14日にナショナルズ・パークでコンサートを開いていて、彼女には「バッドブラッド」という曲がある。
シャーザーのチームメイト、ブライス・ハーパーのツイートはこうだ。「ゴメンよみんな…あのドライヤーを試合前に使うべきじゃないってわかってたんだ!」
ESPNによれば、中断されて別の日に続きが行われた試合において、両日ともに本塁打を打ったのは、1996年5月3日と4日のジョー・カーター以来だという。偶然ながら、この時のカーターと同じく、ゴンザレスも試合には敗れた。
また、7月18日が一種のダブルヘッダーとなったことにより、その日に限って認められるロースター26人目の選手として、ドジャースはザック・リー、ナショナルズはテイラー・ジョーダンを、傘下のAAAから昇格させた。ともに再開した試合での出番はなかったが、ジョーダンはもともとこの日に予定されていた試合で、6回表から3イニングを投げて無失点に抑えた。一方、ドジャースではクレイトン・カーショウが8回無失点、14奪三振と好投したこともあって、リーは2試合目も登板機会なし。ジョーダンはシーズン4登板目(通算18登板目)を記録したものの、リーはメジャーデビューを果たせなかった。
なお、ナショナルズ・パークでは、2013年6月27日の試合中に、ライト側の照明から発火したこともあった。この時は中断せず、そのまま試合を続けた。