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どこに投票すればいい?公約は実現された?簡単に候補者や公約比較ができる「JAPAN CHOICE」

室橋祐貴日本若者協議会代表理事
選挙情報サイト「JAPAN CHOICE」より

7月4日に公示され、21日に投開票が行われる参議院選挙。

選挙になると、毎回「投票に行こう!」という声がメディアやSNS上に飛び交う。

しかし、選挙前に急に言われても、どこに投票すればいいかわからないという人も多いだろう。

実際、投票に行かない大きな理由の一つとして、「政党の政策や候補者の違いがよくわからなかったから」が挙げられる。

投票棄権者のうち各世代20%以上が政策や候補者の違いがわからないという。
投票棄権者のうち各世代20%以上が政策や候補者の違いがわからないという。

出典:明るい選挙推進協会

さらに、6年前に掲げた公約は本当に実現されているのか、税金はどのように使われているのか、そうしたことまで調べようと思ったら、相当なコストがかかる。

多くの有権者が自分でそれをやるのは現実的ではない。

「政治の今」をビジュアライズ

そうした不満やめんどくささを解消し、直感的に「政治の今」がわかるのが、「JAPAN CHOICE」だ。

候補者情報や公約比較だけではなく、「公約実現度」、「予算の使いみち」、「世論の動向」までわかる。

「若者と政治をつなぎ、 投票の量と質を向上する」ことを目指して活動してきたNPO法人Mielka(ミエルカ)が7月2日に公開した。

「JAPAN CHOICE」では、

・2013年参院選に掲げられた公約の実現度を評価

・予算額の大小や前年度との増減率などをまとめて、国のお金の使いみちを可視化

・世論調査に基づいた内閣支持率を、その上下前後に合わせて起こった政治的出来事と紐づけながら可視化

・18の質問に答えて考え方の近い政党をマッチングする「投票ナビ」

・「働き方」「子育て・教育」など争点別にまとめられた各党の公約政策

・自分の選挙区の候補者がたった10秒でわかる候補者比較

などのコンテンツを掲載している。

例えば、公約比較では、今回の大きな争点の一つとなっている「年金」について、「受給開始年齢」「持続性と安定性の確保」「受給額の保証/低年金・無年金対策」といった多方面から比較できるようになっている。

「JAPAN CHOICE」公約比較
「JAPAN CHOICE」公約比較

公約実現度の評価では、政権交代が起きていないため対象は現与党のみになるが、簡単に自民党と公明党の達成度合いがわかる。

これを見ると、公明党の方が実現度は高いようだ。

「JAPAN CHOICE」公約実現度
「JAPAN CHOICE」公約実現度

「投票ナビ」(ボートマッチ)自体は、他のサイトにもあるが、「JAPAN CHOICE」は考え方や重要度を細かく選択することができる。

筆者が実際にやってみたところ、他のサイトよりも精度が高いように感じた。

また、マッチング度合いがわかる最後のページでは、各項目における各党の考え方がわかるのも良かった。

「JAPAN CHOICE」投票ナビ
「JAPAN CHOICE」投票ナビ

投票しやすい環境は整いつつある

「JAPAN CHOICE」は、スマホにも対応しており、投票所に向かう途中に見ることもできる。

投票率の低さが長年指摘され続けているが、期日前投票も簡単にできるようになり、徐々に「投票しやすい」環境は整いつつある。

(ただし過疎地においては投票所が減少し、投票のハードルは上がっている。解決策としてはネット投票が考えられるが、これは別稿で取り上げたい)

さらに「政治が若者に向いていない」という声もあるが、給付型奨学金の拡充や待機児童対策など、確実に若者向けの政策は増えてきている。

筆者は、投票(選挙)の前段階である、政策立案過程に若者が不在な現状に強い問題意識を持って活動しているが、それでもやはり投票は重要だ。

若者政策をより加速するためにも、ぜひ投票に行って欲しい。

日本若者協議会代表理事

1988年、神奈川県生まれ。若者の声を政治に反映させる「日本若者協議会」代表理事。慶應義塾大学経済学部卒。同大政策・メディア研究科中退。大学在学中からITスタートアップ立ち上げ、BUSINESS INSIDER JAPANで記者、大学院で研究等に従事。専門・関心領域は政策決定過程、民主主義、デジタルガバメント、社会保障、労働政策、若者の政治参画など。文部科学省「高等教育の修学支援新制度在り方検討会議」委員。著書に『子ども若者抑圧社会・日本 社会を変える民主主義とは何か』(光文社新書)など。 yukimurohashi0@gmail.com

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