一度食べたらたちまち虜!毎日炊かれる粒あんたっぷり「清寿軒」さんの大判と小判、違いと予約方法をご紹介
さて、4月4日は「どら焼きの日」と言われています。
東京にはいくつか代表するどら焼きがありますが、そのメンバーは案外人によって様々。勿論常連組はありますが、三大どら焼き…とは別格で、これは欠かせない!という声も多く上がるのが、東京都中央区日本橋の名店「清寿軒」さん。
毎日4~5時間かけて北海道産の小豆を炊き上げ、ひとつひとつの素材に拘りながら時代に見合った甘味に微調整をしていくという見極めも欠かさない職人技がキラリと光る銘菓は、予約推奨かつ午前中には売り切れてしまうことが九割。
今回は実際に、清寿軒さんの銘菓、どら焼きの「小判」と「大判」がどう違うのかご紹介。
まずは「小判」。
したたかな焦げ茶色、そして厚みのある生地…仄かな無骨さを醸し出しておりますが、吸いつくような心地よさが指先から伝わります。片手で持ち上げるにはかなりの重量。その重みこそが幸せの証でもあるのです。
個人的には、まずはくるりとカーブしているところからぜひ召し上がっていただきたい!ガツンと飛び込んでくる香ばしさ、小麦粉が卵やはちみつを抱きかかえ噛みしめるたびに引き出される旨味。
それらを堪能し、お待ちかねの粒餡を思い切り。ある程度保形性のあるあんこなのに、砂糖甘い感覚は皆無。むしろ、さらりとした甘みのあとに広がっていく北海道産大納言小豆の素朴で温かみのある味わい。ごくりと飲み込めば、もう一度皮とあんこが織り成すハーモニーを味わうべく、脊髄反射の如く口元が吸い寄せられていくことでしょう。
そして「大判」は、小判に比べると女性的な印象。小判に比べるとやや薄い生地は上下共にしっとりと自慢のあんこに吸いつき、見事な一体感を演出。
純度100%の蜂蜜や味醂のこっくりとした風味が口の中をそっと撫でてくれるような艶やかさ。それでいて食べ応えも抜群。あんこの割合は小判より若干少なめではありますが、皮の焼き加減や厚みの調和がとれているため、気が付いたら半分以上消えていたという事態に陥るのです。それも毎回。
実は清寿軒さんのどら焼き。いわゆる王道の二枚皮のどら焼きである大判のほうが、一枚皮の小判より後に誕生したものなのです。
大判を生み出したのは、現在の7代目ご当主・日向野さん。かつて小判誕生時は、周りにはないものを作ろうという当時のご当主の閃きから誕生し、それが令和の今に至るまで人気商品として愛され続けています。そこで、小判があるならばクラシカルなスタイルのどら焼きがあっても良いのではないかと日向野さんが考案し、小判と並ぶ人気商品に。
どら焼きが誕生した経緯などは、残念ながら関東大震災や戦争などにより失われてしまったため、口伝えで紡がれているとのこと。奇跡的にどこかで資料が発見されることを待っている、という淡い期待を抱かずにはいられません。
また、清寿軒さんのどら焼きなどのお菓子は1か月前からのご予約がネットとお電話で可能です。遠方の方でもお取り寄せ可能ですので、ぜひ人形町の甘いひと時をご自宅で楽しんでみませんか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<清寿軒>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区日本橋堀留町1-4-16 ピーコス日本橋ビル1F
03-3661-0940
9時~17時(どら焼きが売り切れ次第終了)
定休日 土日祝