北朝鮮が新型対艦ミサイル「パダスリ-6」型を公開
北朝鮮は2月15日、昨日の2月14日に日本海に向けて発射した新型地対艦ミサイル「パダスリ-6」型を公開しました。装軌型の大型発射車両に8連装で搭載された亜音速の対艦ミサイルです。
「パダスリ(바다수리)」は直訳では海鷲/海鷹で、日本語では「ミサゴ」で知られている、海岸や川辺に住み魚を主食とする鷲/鷹の仲間の猛禽類の名前です。なお韓国ではミサゴはムルスリ(물수리)と呼んでいて意味は水鷲/水鷹であり、同じ鳥ですが南北で微妙に名前が違っています。なお中国語ではユイイン(魚鷹)、英語ではオスプレイ(Osprey)です。
実はこの地対艦ミサイル8連装発射機は2020年10月10日に北朝鮮の平壌で行われた軍事パレードで登場しています。この時は兵器名の説明が無く従来型の「金星-3」対艦ミサイルの8連装型と思われていましたが、これが既にパダスリ-6だったのかもしれません。
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北朝鮮は今回の2月15日の発表で「発射されたミサイルは1400秒あまり東海(日本海)上空を飛行して目標船を命中打撃した。」と説明しています。パダスリ-6は形状から亜音速巡航ミサイル型の対艦ミサイルなので時速800~900kmとすると、1400秒(23分20秒)で約300~350kmほどの射程を飛翔できます。従来型の金星-3より射程がやや長くなっているようです。
パダスリ-6の形状は金星-3と似ていますが、ブースターの安定翼がありません。ブースターに折り畳み式の長い安定翼が付くのは金星-3の設計の参考にしたロシア製対艦ミサイル「Kh-35」からの特徴なのですが、パダスリ-6では付いておらず北朝鮮の独自部分が増えているようです。