Yahoo!ニュース

築100年の家をリフォームして住むってあり?工務店さんに本音を聞いてみた結果【古民家暮らし】

DIY-FUFUDIYクリエイター | 地方移住者 | 家庭菜園家

はじめに

古民家ブームの中で、「築100年の家をリフォームして住む」という選択肢に魅力を感じている方も多いでしょう。

我が家は築40年ほどの家をリフォームして暮らしていますが、さらに古い家にも興味があったので、工務店さんに築100年ほどの古い家をリフォームして住むことについて本音を聞いてみました。

1. カフェや宿泊施設なら「あり」かもしれない

工務店さんの最初の意見は、「カフェや宿にするのはいいかもしれない」というもの。築100年の古民家には独特の雰囲気があり、観光客や訪れる人にとって魅力的な空間を作り出せます。特に、歴史を感じる梁や柱は、リノベーションで映えるポイントです。

2. 住むのは考え直した方がいい?

一方で、実際に住むとなると話は別だと工務店さんは言います。理由として、修繕費用だけでなく、維持にかかる手間やコストが膨大になることが挙げられました。

築100年ともなると、構造そのものが古いため、雨漏りやシロアリ被害、耐震補強など、住むために最低限必要な修繕箇所が多く出てきます。しかも、これらは一度直せば終わりではなく、定期的なメンテナンスが不可欠です。

3. 生活様式の違いがリノベーションを難しくする

築100年の家は、当時の生活様式が現在とは全く異なるため、リノベーションが難しい点も指摘されました。当時は土間や釜戸があって水は井戸水を使っていたりしました。

現代の快適な暮らしに必要な設備を古い家に組み込むには、配管や電気工事など、徹底的な改修が必要です。また、部屋の配置や高さ、窓の大きさなども現代の生活に適していない場合が多く、リノベーションには大きな制約があります。

4. 「趣味としてなら」古民家暮らしもあり

「お金が有り余っている人の趣味であればいいかもしれない」というのも本音の一つ。大規模なリノベーションとその後の維持費用を考えると、かなりの資金が必要です。

趣味として楽しめる余裕がある方なら、古民家での生活も夢のある選択肢ですが、現実的な生活費を考える一般家庭にとっては、難しい選択になるかもしれません。

5. 築50年くらいまでが限界かも

工務店さんの見解では、築50年くらいまでがリノベーションで住むことが現実的な範囲だそうです。それ以上古くなると、構造上の不安や補強工事が増え、コストと手間が倍増します。

築100年の家に住むのはロマンがありますが、費用対効果を考えると、築50年程度の家の方が現実的に住みやすいでしょう。

6. 断熱性能の向上が不可欠

さらに、断熱性能を上げないと電気代がかかりすぎるという重要な指摘もありました。古い家は断熱材がなく、冬は冷え込みが厳しく、夏は暑さがこもりやすいです。そのため、リノベーションの際には、壁や屋根に断熱材を追加することが必須です。これを怠ると、冷暖房費がかさみ、長期的に見て大きな出費になります。

7. 薪ストーブの魅力と実際のコスト

古民家暮らしでは、薪ストーブの導入が魅力的に思えます。しかし、薪の入手が難しく、費用もかかる点を忘れてはなりません。薪を購入する場合、かなりのコストがかかるほか、自分で薪を調達するにも手間と時間が必要です。また、薪を乾燥させるスペースも確保する必要があります。

まとめ

工務店さんの本音を聞いてみると、築100年の家をリフォームして住むことには多くの課題があることがわかります。カフェや宿泊施設としてなら魅力的ですが、住むとなると手間やコストが非常にかかるため、慎重に検討する必要があります。

築50年くらいまでの家を選び、断熱性能の向上や維持費の計画を立てることが、現実的な選択肢になるのかもしれません。

DIYクリエイター | 地方移住者 | 家庭菜園家

築40年の100万円物件をDIYでセルフリノベしている30代夫婦です。DIY/地方移住/家庭菜園をテーマに記事を書いています。子育てにも奮闘中。合言葉は「すべては味と思い出」。

DIY-FUFUの最近の記事