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各球団最後の15勝投手と、最後から2番目の15勝投手。オリックスは山本と山本、横浜DeNAは東と…

宇根夏樹ベースボール・ライター
川村丈夫 JULY 23, 1996(写真:ロイター/アフロ)

 昨年、山本由伸(当時オリックス・バファローズ/現ロサンゼルス・ドジャース)と東克樹(横浜DeNAベイスターズ)は、それぞれ、16勝を挙げた。パ・リーグで12勝以上は、山本だけ。セ・リーグで13勝以上は、東しかいなかった。

 2020年以降のシーズン15勝以上は、山本が3度と東が1度、他は皆無だ。3シーズン続けて15勝以上の山本は、2021年に18勝を挙げ、2022年は15勝を記録した。

 各球団最後と最後から2番目のシーズン15勝以上は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 横浜DeNAで、東の前にシーズン15勝以上を記録したのは、横浜ベイスターズ時代の1999年に17勝の川村丈夫だ。2000~22年の23シーズンは、15勝にリーチをかけた投手もおらず、このスパンは、2019年に今永昇太(現シカゴ・カブス)が挙げた13勝が最も多かった。

 20世紀から続いていた、横浜DeNAのブランクに終止符が打たれたことで、シーズン15勝以上の投手が最も長く途絶えている球団は、横浜DeNAから阪神タイガースとなった。阪神は、2005年に15勝の下柳剛が最後なので、2006年から2023年まで、18シーズンのブランクを継続中ということになる。

 もっとも、セ・リーグの最優秀防御率は、ここ2シーズンとも阪神の投手だ。2022年は青柳晃洋が防御率2.05、2023年は村上頌樹が防御率1.75を記録した。どちらのシーズンも、トップ5にランクインした阪神の投手は1人ではなく、2022年は防御率2.18の西勇輝が2位、2023年は防御率2.39の伊藤将司が5位に位置した。また、青柳は、2021~22年に13勝ずつを挙げ、2シーズン続けて最多勝投手――2021年は九里亜蓮(広島東洋カープ)とタイ――となっている。

 なお、東北楽天ゴールデンイーグルスで最後から2番目にシーズン15勝以上を記録したのは、2013年に24勝の田中将大と15勝の則本昂大だ。パ・リーグで同じシーズンに同じ球団の2人が15勝以上は、彼らが最後。一方、セ・リーグでは、2016年に広島東洋の2人、野村祐輔クリス・ジョンソンが16勝と15勝を挙げている。

 今世紀の15勝デュオについては、こちらで書いた。

「NPBの「15勝デュオ」は21世紀に入って5組。「20勝デュオ」は絶滅か」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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