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NBA総得点数記録樹立目前!「あと36点に迫ったKING」

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
KINGはプレーでファンを魅了するが、なかなか勝てないレイカーズ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間2月4日に行われたニューオーリンズ・ペリカンズとのゲームで、"KING"レブロン・ジェームズは27得点9リバウンド6アシストをマークした。

 アブドゥル=ジャバーの持つNBA総得点数記録「38,387」を塗り替えるまで、あと36である。

 早ければ、7日のオクラホマシティ・サンダー戦で新記録樹立となるかもしれない。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 しかし、レイカーズはペリカンズ戦を126-131で落とした。12月16日のデンバー・ナゲッツ戦で右足を痛めたアンソニー・デイビスが1月25日に復帰し、5試合に出場していることは好材料だ。デイビスはペリカンズとのゲームで38分26秒プレーし、34得点14リバウンド3アシストと復調の兆しを見せている。

1/25のゲームに出場したアンソニー・デイビス
1/25のゲームに出場したアンソニー・デイビス写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 とはいえ、レイカーズは15チーム中13位と迷走中だ。日本人ファンが期待する八村塁も4試合連続で先発起用されているが、ペリカンズ戦は7本のシュートを放って成功は2本。結局、18分55秒しかコートに立てなかった。

 2度の3連覇を達成したシカゴ・ブルズ時代のマイケル・ジョーダンには、スコッティ・ピッペンという相棒がいた。レブロンが2012年、2013年とNBAを連覇した折にはドウェイン・ウェイドやクリス・ボッシュが、2016年の勝利の際にはケビン・ラブやカイリー・アービングというチームメイトに恵まれた。2020年にレイカーズでチャンピオンとなった時には、中堅となったアンソニー・デイビスや若手を育てながら、レイジョン・ロンド、ドワイト・ハワードらベテラン勢と共に、チームをまとめ上げた。

 アンソニー・デイビスのケガが多い点が要因の一つだろうが、今日のレイカーズにはKINGの能力をとことん引き出す、頼りがいのあるチームメイトがいない。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 勝てないレイカーズにおいて、孤軍奮闘するレブロン。刻一刻とNBA最多得点新記録更新に近付くなか、1月末日のニューヨーク・ニックス戦でKINGは11アシストし、NBAの歴代アシストランキングでもスティーブ・ナッシュを抜いて4位となった。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 因みにNBA総アシスト数1位は、1504試合に出場し15806をマークしたジョン・ストックトン、2位が1391ゲームで12091のジェイソン・キッド、3位がフィニックス・サンズに在籍するPGのクリス・ポールで、11257(2月4日現在)。ポールもKINGもまだまだ現在進行形だ。

ストックトン
ストックトン写真:ロイター/アフロ

 昨日の本コーナーで私は、カイリー・アービングがトレードを要求していることについて述べた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20230205-00302628

 レブロンの負担を軽減し、レイカーズが再び常勝軍団となるきっかけとして、アービングの加入は面白いと感じる…。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 さて、KINGはどんな表情で新記録を打ち立てるのか。その試合でレイカーズは勝てるだろうか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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