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【家庭菜園の冬支度】実が残るミニトマトいつまでに片付ける?最低気温が目安です

racss食育インストラクター・調理師/菜園家

秋が来て気温が下がってくると、家庭菜園の冬支度を考える時期ですね。
今年の家庭菜園で栽培を楽しんだミニトマトはもう片付けを済ませたでしょうか?この時期になってもまだ実が付いているから片付けどきが思いきれない・・・という方も多いようです。
ミニトマトの片付けどきはいつなのでしょうか?
それは、ズバリ!最低気温が10度以下になるときです。

ミニトマトは10度以下で生育が止まる

まだミニトマトの花がついているけれど・・・
まだミニトマトの花がついているけれど・・・

ミニトマトの生育適温は21度から26度です。それより気温が下がると、徐々に生育の速度が遅くなります。そしてほとんどの品種のトマトが気温10度以下では成長が止まってしまいます。
成長が止まるということは、今ついている花が結実することはないですし、今ついている小さな実が大きく膨らんだりもできなくなるということです。

中間地であれば11月でも日中の気温はまだ20度前後ということも多く、暖かく感じるかもしれませんね。でも朝晩の冷え込みが10度以下になるのであれば、もうミニトマトはほとんど生育できません。潔く片付けましょう。

ミニトマトは霜に弱い

霜が降りる前には片付けよう
霜が降りる前には片付けよう

秋が深まると、寒気が入って朝霜の降りる日がちらほら出てきます。ミニトマトは大玉トマトより耐寒性があると言われていて、10度以下の7度程度までなら少しずつ成長する場合もあります。しかし非常に霜に弱く、霜に当たると葉や茎が溶けたようになりダメージを受けます。
霜に当たってしまうともう成長は見込めません。見た目も非常に痛々しくなり、回復させるのはほとんど難しいです。

週間天気予報をこまめにチェックして、最低気温が10度以下に下がる日や霜予報が出るのを目安に栽培を終了するようにしましょう。

ミニトマトの青い実は活用法があるからご安心を

ミニトマトの片付けが思いきれないのは、実がまだたくさんついているからではないでしょうか。
でも大丈夫、まだついている青い実は、活用法があります。収穫後に追熟させたり、青いまま食べる方法がいくつかあるんです。せっかくついた実を無駄にしないで済むとわかると、片付ける気持ちになるかもしれませんね。
詳しくは別の記事でご紹介しています。「青いミニトマトは食べられる!秋の珍味レシピと注意点【家庭菜園】」
「青いミニトマトを赤くするには?トマトの追熟方法は日なたよりビニール袋が最適でした【家庭菜園】」

筆者racssのブログでも記事にしていますのでこちらもよかったらご覧ください。→「青いトマトの活用法|美味しく食べる3レシピ」

それでも惜しいと思う方に室内で育てる裏技も

「そうはいってもまだまだ元気だし、抜いてしまうのは惜しい・・・」と思う場合には裏技があります。
実はミニトマトは多年草なので、環境さえ合えば冬越しができるんです。ですから20度前後の温度と日照を整えられれば栽培を続けても大丈夫ということ。

サンルームや室内に取り込めば栽培を続けられる
サンルームや室内に取り込めば栽培を続けられる

初めからプランターで栽培している方なら、そのまま室内に取り込んで育てることが可能です。
背丈が大きく伸びすぎているなら、適度な高さに剪定をしましょう。そのとき、下の方にミニトマトの脇芽が出ていると好都合です。その脇芽を新たな枝として伸ばして栽培ができます。
また、元気な脇芽から根出しをしておき、それを次世代のミニトマトとして鉢植え栽培するという方法もあります。

冬の室内でミニトマトを育てる際の注意

冬の室内で育てる場合には、20度前後の温度を保つことに加え、どうしても日照不足対策が必要になります。日の入る時間帯に合わせて窓のある各部屋を移動させたり、温かい日中だけベランダに出して日を浴びさせたり、というこまめなお世話をしてあげましょう。思った以上に長生きしてくれるかもしれません。

ミニトマトは高温になりすぎても生育ができませんので、30度以上の室温は避けてくださいね。また、栽培中に小さな虫がつくことがありますので、対策を考えましょう。同居家族に虫が苦手な人がいたりすると嫌がられてしまうかも・・・?

北海道の著者宅でもミニトマトの冬越しを試したことがあります

サンルーム(ベランダに作った風除室)でミニトマトの栽培を続けた(11月中旬)
サンルーム(ベランダに作った風除室)でミニトマトの栽培を続けた(11月中旬)

北海道在住のわたしも、遅く植えたミニトマトにたくさん実が残っているのが惜しくて、栽培期間を伸ばせないかチャレンジした経験があります。脇芽から苗を作ってプランターで育てていたミニトマトです。

寒くなってくる9月末にサンルームに取り込み、日を浴びさせながら栽培を続けていました。北海道でも天気の良い日はガラス窓からさんさんと太陽光が入るので、サンルームならいける!と思っていました。11月中旬の初雪の日も大丈夫、12月になっても元気そうに見えたのですが・・・

12月中旬に凍ってしまったミニトマト
12月中旬に凍ってしまったミニトマト

早朝のサンルームの気温が氷点下に下がった12月中旬、寒さに耐えていたさすがのミニトマトも凍ってしまいました。この日は外気温がマイナス7度と冷え込み、サンルームでは水やり用に置いてあったペットボトルの水も凍るほど。
「ゆうべ、暖かい居間に取り込んでおけばなあ・・・」という後悔もむなしく、ミニトマトの冬栽培はここで終了となったのでした。

まとめ 家庭菜園のミニトマトは10度以下になるタイミングで片付けよう

家庭菜園のミニトマトの片付けタイミングに迷うときは、最低気温が判断材料になります。朝晩の気温が10度以下になる日が目安です。
10度以下ではもう成長は見込めませんし、霜がおりるとミニトマトは枯れてしまいます。
今年の実りに感謝して、潔く終了させましょう。また来年の栽培を楽しみにしましょうね。

食育インストラクター・調理師/菜園家

学生時代~ハンドメイド作家時代に癒やされる観葉植物の室内栽培にはまったのち、屋外の家庭菜園に魅了され早15年。宿根草とハーブや野菜、野草、山菜系野菜や小果樹を庭で栽培しています。自然を楽しみながら育て、味わい尽くす方法を、調理師・食育インストラクター(2級)の目線から発信していきます。 北海道での家庭菜園の様子はInstagramと公式サイト「racssblog」にて公開中。

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