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染み旨おでんのための大根の下茹でのやりかた|調理師が教える理由と下ごしらえ

racss食育インストラクター・調理師/菜園家

旬の大根を煮込んだじゅわっと染み旨のおでん。たまらないですね。
染みしみ大根にするには、下茹でが欠かせません。「下茹でなんて時短じゃないし面倒だなあ」と感じるあなたも、一度食べ比べたらもう下茹でせずにはいられなくなりますよ。

調理師で菜園家のracssが、家庭菜園の大根もとびきり美味しくなる下茹でのやり方を紹介します。

大根の下茹でが必要なのはなぜ?

大根の下茹ではどうして必要なのでしょうか。それには2つの理由があります。

1つ目の理由は芯まで味を染み込ませるため

大根の芯まで味を染み込ませるには、長く煮れば良いというものではありません。先に下茹でを済ませてから出汁に入れて煮ることで繊細な出汁の味もうまく染みてくれます。

2つ目の理由は大根の臭みを抜き白く仕上げるため

大根には辛味がありますが、この成分は分解の段階で硫黄を含む物質に変化します。独特の臭みが出てしまうことがあるのはこのためです。また品種や時期によりこの成分が強いと加熱した大根が黄色っぽくなることがあります。
下茹ですることで臭み、エグミを抜き、白く仕上げることが出来るんです。

おでんのための大根下茹での手順

大根の下茹でのコツはいくつかあります。おでん用に厚さ4cmほどに輪切りした大根を使って解説しますね。

コツ1:皮は厚く剥く

皮の下に繊維がある
皮の下に繊維がある

大根を輪切りにすると、皮の下数ミリのところに線が入って見えます。これは大根の表面に集まっている繊維です。

繊維部分を取るために厚く皮をむこう
繊維部分を取るために厚く皮をむこう

この部分を取り除かないと茹でても筋っぽさが残ってしまいます。この線より下になるように厚く皮をむいてください。
むいた皮は、漬物にしたり刻んで炒めたりして無駄なくいただけます。

コツ2:面取りをする

面取りで削った部分は集めて酢の物にするとよい
面取りで削った部分は集めて酢の物にするとよい

皮を剥いた後、角を包丁で取ります。これは、煮ているうちに角がぶつかって煮崩れるのを防ぐため。
長時間お鍋に入れっぱなしのおでんの大根にも面取りを施すのがベストです。煮崩れが気にならないなら省略しても良いのですが、筆者は時間があるときはなるべく行います。なぜなら、面取りした細い切れ端で作る酢の物がとても美味しいからです。

コツ3:切込みをいれる

中心までしっかり煮えるように、バツの切り込みを入れます。

コツ4:米の研ぎ汁で水から茹でる

大根の下茹ではお米の研ぎ汁を使いましょう。研ぎ汁に含まれるデンプン質が大根の苦み、匂い成分を吸着してくれます。研ぎ汁がないときは、大さじ1程度の生米を茹で汁に入れて代用ができます。

※片栗粉などデンプンの成分があるものなら代用として使えますが、筆者の経験ではお米の研ぎ汁が最もきれいに下茹でができます。

冷たい状態から大根を入れて火にかけ、大根が透き通ってきて中心部に竹串がすっと刺さるようになるまで茹でます。30分程度はかかります。

下茹でが終わったら冷水で保存

下茹でが終わったら、流水で洗い米ぬか成分を洗い流します。おでんの出汁の用意ができるまで、冷水につけて保存してください。
茹で終わった大根を熱いままザルに上げて長時間おくと、ザルの跡がついて変形したり、水分が飛んでシワシワになってしまうことがありますのでご注意を。
筆者は前日に大根の下茹でをし、一晩冷やしておくことが多いです。味染みも一度冷やしてからのほうが良くなりますよ。

まとめ おでんなら大根の下茹ではマスト

大根の下茹で方法をご紹介しました。おでんの大根には下茹でがマストです。手間はかかりますが「やってよかった」と思える美味しさに仕上がりますよ。ふろふき大根や大根の田楽などにする際にもこの方法で下ごしらえしてください。

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食育インストラクター・調理師/菜園家

学生時代~ハンドメイド作家時代に癒やされる観葉植物の室内栽培にはまったのち、屋外の家庭菜園に魅了され早15年。宿根草とハーブや野菜、野草、山菜系野菜や小果樹を庭で栽培しています。自然を楽しみながら育て、味わい尽くす方法を、調理師・食育インストラクター(2級)の目線から発信していきます。 北海道での家庭菜園の様子はInstagramと公式サイト「racssblog」にて公開中。

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