【NHL】2040年へ向けた壮大な計画を発表「今後8年間に中国で公式戦を6回以上開催する」と宣言!
1997年秋を皮切りに、3季(6試合)開催された NHLの「日本公式開幕戦」に続き、アジアでは二度目となるNHLの公式戦「チャイナゲームス」は、上海での第1戦を終え、今日(現地時間)は北京に舞台を移して第2戦が行われます。
▼1万人を超すファンが観戦
20日に配信した筆者の記事で紹介しましたが、上海での第1戦は前日になってもチケットが売れ残り、集客面に不安を抱えた中、当日を迎えました。
試合開始(発表されている時刻)のおよそ40分前ほどから始まる両チームのウォームアップ(氷上での練習)に選手が登場する時点で、メルセデスベンツ アリーナのスタンドは、、、
このような状況だっただけに心配されましたが、試合が近づくにつれてスタンドが埋まりはじめ、ロサンゼルスをカバーしているライター氏によると、観衆は10088人(中国は8が縁起のいい数字だから?)
1997年に国立代々木競技場で開催された最初の「日本公式戦」の10500人と、ほぼ同じ数の観客が試合を観戦しました。
とはいえ、前述のライター氏によると、アッパースタンドには閑古鳥が・・・。
▼ロサンゼルスが勝利!
アイスホッケーが盛んだとは言えないだけに、試合前には両チームのマスコットがペナルティのデモンストレーションをするなど、(理解してもらえたか否かは別にして)ファンサービスに努める姿も。
その甲斐あってか、スタンドからファンが声援を送ったり、音楽に合わせて手を叩く姿も見られる中で試合が進み、ロサンゼルスが 5-2 のスコアで勝利。
しかし舞台裏では、試合のスコアシートが、慌てて手書きしたかのごとき体裁で配布されるなど、北米からやってきたメディアは、驚かされることが少なくなかったそうです。
▼万里の長城へ
北京への移動日となった昨日は、両チームの多くの選手たちが、万里の長城を訪れるなどして中国ツアーを満喫。
今日行われる第2戦へ向け、リフレッシュをしたようです。
▼今後8年間に中国で6回以上公式戦を開催!
選手たちがリフレッシュした一方で、北米メディアは、移動日に中国ツアーを満喫することはできなかった様子。
なぜなら、NHLが今後の中国戦略を明らかにしたからです。
20日に配信した筆者の記事で触れたとおり、NHLのゲイリー・ベットマン コミッショナーは「チャイナゲームス」の今後についてメディアから問われた際に、明言を避けてきたのから一転、今後の中国戦略の青写真を発表。
その中でも、メディアを驚かせたのは、
「NHLは今後8年間に中国で6回以上、チャイナゲームス(=中国での公式戦)を開催する」
という発表でした。
▼NHLが掲げた「2040年計画」
NHLは「チャイナゲームス」に挑んだロサンゼルスとバンクーバーをはじめ、ボストン ブルーインズや、ワシントン キャピタルズなど、子供たちを対象に中国でホッケースクールを開催しているチームが増加したのに加え、今後へ向けて検討を続けているチームも多い現状を紹介。
また、本格的なアイスホッケーだけに限らず、北京でボールを使ったホッケーゲームを子供たちに体験させたり、試合の観戦パーティーを開いていることも、明らかにしました。
▼中国のチームとの公式戦は時期尚早
さらに中国では、昨季から北京(一部の試合は上海でも開催)をホームタウンとしてKHLに加盟したクンルン レッドスターが誕生。
今季はNHLでもチームを優勝に導いたヘッドコーチを招へいするなどして、アイスホッケーへの関心が高まる期待が集まります。
クンルンとNHLチームとの公式戦(プレシーズンゲームやカップ戦など)については、時期尚早だとしながらも、「(中国で)アイスホッケーを成長させていく」という共通の目標を掲げ、公式のパートナーシップを結んではいないものの、友好的な関係を築き意見交換をしていくそうです。
▼2040年へ向けた壮大な計画
冒頭で紹介したように、アジアで最初の公式戦となった「日本公式開幕戦」は3度(1997,1998,2000年の秋に、それぞれ2試合ずつ)開催しただけで撤退しましたが、中国に関しては、
「2022年(北京オリンピック)までの計画ではない。我々は2040年を目標に定め、継続的に中国のアイスホッケーを成長させていく」
と宣言。
NHLが掲げた「2040年へ向けた壮大な計画」は、果たして結実するでしょうか?