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利用者は7割強、月一以上はそのうち4割近く…回転寿司店の利用実態をさぐる

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ ファミレス的な利用をされるようになった回転寿司店。利用実情は。(ペイレスイメージズ/アフロ)

・寿司の購入、実食ルートは2018年時点では回転寿司店経由がもっとも多く76.3%。次いでスーパーなどでの購入が続く。

・回転寿司店利用者に限れば4割近くが月一以上で利用している。

・回転寿司店利用者の利用頻度は年齢階層別では10代から30代がいくぶん高め。

おにぎり同様に日本風のファストフードとして知られる一方、食生活の変化や競合他サービスの領域拡大で苦戦を強いられ、多様な商品展開で起死回生を図る動きのある、回転寿司業界。現状ではどれほどの人が、どれぐらいの頻度で利用しているのだろうか。マルハニチロが2018年3月に発表した「回転寿司に関する消費者実態調査2018」(※)を基に、その実情を確認する。

次に示すのは予備調査、つまり回転寿司の利用の有無を問わない調査対象母集団における、寿司の購入・実食状況を確認したもの。普段寿司の調達場所としてもっとも使われているのは回転寿司店で、7割強の人が利用している。頻度は今設問では問われていないことに注意。

↑ どこで寿司を購入・食べているか(複数回答、全体対象)(2018年)
↑ どこで寿司を購入・食べているか(複数回答、全体対象)(2018年)

次いで多いのはスーパーなどでの購入で6割近く、大きく回答率が下がって「家族で作る」「回転寿司以外の寿司店」が続く。現在の食生活で寿司の立ち位置は、大よそ回転寿司店かスーパーなどのコーナーに並ぶセット系の寿司が主力と考えてよいのだろう。他方「寿司は食べない」との回答は0.5%のみ。

それではもっとも多くの人が寿司を食べるルートとして用いている回転寿司店は、どの程度の頻度で使われているのだろうか。

↑ 回転寿司利用頻度(2018年)(持ち帰り含まず、回転寿司店利用者限定)
↑ 回転寿司利用頻度(2018年)(持ち帰り含まず、回転寿司店利用者限定)

全体では4割近くが月一以上で利用している。週一以上の人も4%強。月一ほどの高頻度では無いが、年に一度以上は足を運ぶ人の仕切りを計算すると6割近くとなり(「2~3か月に1回」「半年に1回」「年1回」の合算)、回転寿司を利用する人の多くはイベント的、特別な気分転換としての食事に回転寿司を位置づけている様子が分かる。例えば自分が頑張ったと思った時のご褒美として、ボーナス支給時、とても疲れた時、何か嬉しいことがあった時、子供がよい成績を収めた時、などだろうか。

属性別の違いでは、男女別では男性の方が、年齢階層別では10代から30代で利用頻度が比較的高め。就業者による食事の一環として、あるいは家族サービスとしての回転寿司の利用が多いのかもしれない。

地域別では月2回以上の頻度では関東の方が高めだが、月一以上の仕切り分けなら関西の方がやや高め、それ以下の期間区分でも関西の方がいくぶん高めとなる。しかしその差は大きなものでは無い(誤差の範囲との解釈もできる)。回転寿司利用者における回転寿司の利用頻度は、少なくとも関東・関西の間では明確な差異は生じていないようだ。

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※回転寿司に関する消費者実態調査2018

2018年2月27日から2月28日にかけて、関東(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・茨城県・群馬県)・関西(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県)それぞれの在住の15歳から50代の男女に対しインターネット経由で実施したもので、予備調査時点では5067人が調査対象母集団。本調査ではそのうち、月1回以上で回転寿司店を利用している人1000人を対象としている。本調査の男女比・地域比率はそれぞれ1対1。調査協力会社はネットエイジア。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更を加えたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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