行動スピードをアップさせる「オノマトペ」を考えてみた ~できれば「濁音」は使うな!
すぐやればいいのに、なかなか「すぐやる」ことができない人がいます。考えなくてもいいのに、考え込んでしまうと、よけいに行動スピードが遅くなります。「ノウイング・ドゥイング・ギャップ」という言葉をご存知ですか。「知っていることと、やっていることにギャップがある」という状態を指す表現です。いわゆる「わかっちゃいるけど、行動できない」という状態のこと。
この状態から脱するためには「気分」を変えましょう。気分を変えるには「表情」「動作」「言葉」を変えることと言われますが、今回、私がお勧めしたいのは、効果的な「オノマトペ」――いわゆる擬音語、擬声語、擬態語を積極的に使うことです。
オノマトペの話題に入る前に「ブーバ・キキ効果」という心理現象について簡単に解説します。こちらの図形で、どちらの図が「ブーバ」で、どちらが「キキ」かと尋ねると、世界中ほとんどの人が「左の図形がブーバで、右の図形がキキだ」と答えます。つまり、音と図形の連想は常に同じ。使う言語音によって、心理的印象が変わってくる、という話です。
一般的に、濁った音、「濁音」の入った言葉は、心のノイズを増やします。脳の中にリフレインする愚痴や不満を表現する「オノマトペ」は、
・ぐだぐだ
・ぐずぐず
・ぶつぶつ
・くどくど
・ぐじゃぐじゃ
・がたがた
・ぶーぶー
・ぎゃーぎゃー
……などです。「あれこれ」「たらたら」などもありますが、愚痴や不満などを表現するほとんどのオノマトペは、見事に濁音が入っています。不満オノマトペの王様は「ぐだぐだ」でしょうね。濁音&濁音ですから。
反対に、行動スピードが速い人は、ノイズのない路面を滑らかに、軽やかに走っている感覚の表現を使います。そのようなオノマトペを列挙してみましょう。
・すいすい
・すらすら
・ひょいひょい
・さらっと
・すんなり
これぐらいでしょうか。わかりやすいのが「すいすい」「ひょいひょい」ですね。少し力を入れたい場合、飛び跳ねるように行動したいときはは、パ行の半濁音「゜」や促音(そくおん)「っ」を組み合わせたオノマトペを活用してもいいかもしれません。
・パッと
・スパっと
・しゃきっと
・さくっと
……などでしょうか。行動スピードを上げられないときは、ほとんど「気分」の問題ですので、気分を変える言葉、表現を覚くと便利です。私がお勧めするのは「すいすい」です。