ピーポくん名刺販売で逮捕について
「名刺に”ピーポくん”お値段1千円? 商標法違反容疑で男を逮捕」というニュースがありました。
ということです。要は実在の警察官の偽物の名刺を販売していたということです。どう考えても劇場型オレオレ詐欺の小道具に使われそうな反社会的商品ですが、(使用して詐欺を行った人ならまだしも)この商品を販売している人を直接的に罪に問うのは難しそうです。
そこで、ピーポくんのイラストが、東京都によって16類の紙類等を指定した商標登録(登録4518436等)をされていることを理由に商標権侵害で逮捕してしまったわけです。著作権もそうですが、商標権もつい侵害してしまうことはよくあり、かつ、故意さえ立証できれば刑事事件化でき、商品を販売目的で所持しているだけでも罪に問えますので警察機関にとっては「便利」な法律です。
どう考えても反社会的なウェブサイトを開設している人物がいたが裁く適切な法律がない。苦肉の策で、他人が撮影したスナップ写真が掲載されていることを理由に著作権法侵害容疑で警察が家宅捜索したといった事件もあったと記憶しています。
このような警察機関による知財の使い方については複雑な気持ちになってしまいますが「方便」として納得するしかないのかと思います。