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民主党バイデン候補の外交(6)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

親イスラエル・ロビーの話題が出たところで、次にバイデンのイスラエルとパレスチナに対する政策に話題を移そう。どうなるだろうか。バイデンは、オバマ政権の一員としてイスラエルのパレスチナ占領地へのユダヤ人の入植政策に批判的であった。2009年の発足当時オバマ政権はイスラエルに対して入植の凍結を求めた。イスラエルとアメリカ国内のイスラエル支持勢力の強い反発を受けて、この政策は腰砕けになってしまった。オバマはイスラエルに圧力を掛けるのをあきらめ、代わりにイランとの核合意の成立に外交努力を集中させた。つまり凍結要求を凍結してしまった。もしオバマ政権の前例から判断すれば、バイデンはイスラエルに批判的ではあるが、事を構えて圧力を掛けようとはしないだろう。事実、バイデンは議員時代からイスラエルへの強い支持で知られてきた。自身を「シオニスト」と呼ぶほどである。バイデンの言葉を使えば、「シオニストになるのにユダヤ人である必要はない」である。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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