宮脇咲良・ルセラフィムのデビュー 韓国での報道ぶり 「桜姫」「細っ」…「BTS」「株価」「カズハ」も
2日にソウルでショーケースを行ったK-POP新人グループ「LE SSERAFIM(ルセラフィム)」。
その後の記録面での躍進はすでに日本語でのニュースでも報じられているとおりだ。
宮脇咲良「LE SSERAFIM」デビューアルバムの初日売り上げガールズグループ歴代1位に
宮脇咲良参加のLE SSERAFIM デビュー曲MVが1000万回再生突破 韓国メディア「“クラス”が違う人気」
ここでは少し掘り下げて、韓国メディアが宮脇咲良とグループについてどう報じているのかを。
咲良の「ルックス」や再デビュー、BTSと絡めた報道も
デビュー後も宮脇咲良はグループの中での「注目度」ダントツの一位だ。
韓国内でのオンラインでのメディア記事、インスタ、ツイッター、ブログでの「言及量(どれほど書かれたか)」についてのビッグデータを提供するサイト「SomeTrend」での結果はこうだった。
検索ワード「ルセラフィム(르세라핌)」
対象期間:4月5日~5月5日。
このうち「関連語」、つまり「ルセラフィム」と合わせてどんな言葉が言及されているのか調査した。
「咲良」は155,861回で1位。2位の「キム・チェウォン」の106,462だった。またフルネームの「宮脇咲良」は67,111を足すと「ダブルスコア」に近い結果。それほどに関心度が高いのだ。
- 咲良155,816
- キム・チェウォン 106,409
- カズハ 104,487
- ショーケース 93,083
- キム・カラム 72,133
- プレビュー 67,276
- 宮脇咲良 67,083
- ホ・ユンジン 42,686
- わたしが知っている兄弟 40,925 ※出演した番組名
- 案内 37,633
- 記事 31,877
- 出勤 30,520
- 退勤 27,806
- ティーザー 23,403
- 販売 17,838
たしかに宮脇咲良はメディアの見出しにも多く登場している。
◆ルックスを称賛するもの(リンク先に写真あり/以下韓国語)。
韓国語での「桜」は「ポッコッ」だが、これを日本では「サクラ」というのはよく知られている点だ。
◆再デビューやグループについての報道
もちろん、BTSと絡めた報道もあった。
さらに、国内最大の通信社(要は大きなメディア)、聯合ニュースは大きく角度をつけた記事を配信した。「近い時期にデビューしたガールズグループとの"共通点"」を報じている。
最近の韓国ガールズグループでは低音で歌う楽曲がトレンドなのだという。
咲良の言葉「世界的な舞台で活動したかった」
そして最後に紹介する2つの記事は、多くにとっての関心事にストレートに答えるものだった。少しばかりの補足説明とともに。
ファン向けのショーケースの前に行われたメディア向けショーケースで本人はこう答えている。
「IZ*ONEの活動が終了して以降、全世界の音楽市場を舞台に活動をしたいと思いました。そんななか、ソースミュージックがガールズグループデビューを準備しているという話を聞き、打ち合わせの機会を持ちながら『私と(考えている活動の方向性が)合う部分が多い』と考え合流しました」
もうひとつが、ルセラフィムというグループの方向性においてHYBEのカラーがどれほど濃く出るのか、という点だ。GFRIENDを生んだ「ソースミュージック」がHYBE傘下となり、初めてデビューさせるグループ。元々中小事務所の星、と言われた「ソース」には、GFRIENDを育てた辣腕のソ・ソンジンというプロデューサーがいる。"親会社"との兼ね合いがどうなるのか、という点だ。
この点についても宮脇咲良らが直接答えている。
「どれほどにHYBE色が出るのか」という点も韓国では注目ポイントだったが…グループ名までもBTSを育てた「パンPD」が決めるとは。
他メンバーのスキャンダル、株価などの話題も…
咲良の所属するグループ・ルセラフィム全体で見ると、すべてが良い話題ということでもない。何事にも"ツッコミ"はある。
メディア向けショーケースでは、ルセラフィムのメンバーキム・ガラムに浮上している「学生時代の校内暴力」疑惑についての質問が飛んだ。
メディアと事務所間で事前の質問内容の申し合わせのない会見。そこで飛ぶ厳しめの質問。これは避けられないところだ。これに対してはどの事務所もある程度、想定して会見の準備を進める。
時にネガティブな質問を「司会者が質問を引き取る」という方式もあるが、この日はリーダーのキム・チェウォンが本人の代わりに答えた。
「この部分は事務所側から細かく正確にお話する機会があると思います」
ちなみにこの問題については、前出の「SomeTrend」での「関連キーワード」では上位15位に入っていない。5月に入っての韓国全メディアやSNSでの言及量は7900以下、というところだ。
その他にも角度をつけた報道はあった。朝鮮日報系の「朝鮮BIZ」は5月4日にこんな切り口で報じた。
この1ヶ月間でHYBEの株価は25%ダウン。ルセラフィムの登場は、BTSの兵役問題の「不安」を払拭しきれなかったのだという。まあ「そこと比べますか?」という主旨の記事でもあるが。
もうひとつ「コアファン以外での韓国での話題性」というデータを。「YTN」がこんなニュースを配信した。
「BTSを輩出したHYBEの最初のガールズグループルセラフィム、デビューするや突風」
4日の朝9時の時点で全世界の13の国・地域でのitunesアルバムチャートの1位になった、といった情報を報じたが…このニュース動画に対する6日時点でのアクセス数は約1.3万。 コアファン以外での話題性はまだまだ、というところだ。
咲良の"後輩"カズハの人気急上昇も!
デビュー直前と同じく「コアファンは記録的な盛り上がりを見せているが、その外のそこの世界ではまだまだこれから」「グループ内での咲良の話題性がダントツ」という傾向にある。
いっぽうで2日のショーケース後、少しずつ「実働が始まったんだな」と感じさせる傾向もある。
グループとして初めての音楽番組出演前に、咲良が「大丈夫」と励ましたとされるグループ内の日本人メンバー・カズハ(中村一葉)の人気急上昇だ。バレエ歴15年、オランダに留学中だった高校2年時に現地でスカウトされたのだという。
2日のショーケース後、上記の「関連キーワード」で一気に3位に浮上した。また下記の5月第1週(2日のショーケース後)に限って言えば13位から一気に2位に。言及量は8,623から57,864へと急増したのだ。
どんなメンバーが分からなかったが、実際にショーケースに出てきてみたらなかなかスゴそうな新人だった、という評価だ。韓国のSNSで10年来のK-POPファンという40代男性のこんな投稿を目にした。
「すでに認知度のある、咲良とキム・チェウォンに人気が集中すると思ったら、予想外の"台風の目"となっている。デビュー前に公開された動画では特別な感じがしなかったが、ショーケースの登場時のインパクトが強力。長身、衣装、メイク、演出も完璧で。HYBEがオランダから急遽呼び寄せたメンバーはどんなものかと見ていたが、それほどの価値がありそう。デビューステージでのインパクトは大成功」
ちなみにこのランキングの「出勤」「退勤」は「音楽番組などの出演時の行き帰りにテレビ局近くで本人たちに会える」という意味。本当にグループの活動が始まったんだな、と感じさせる。
(了)