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北欧デザインで「綿棒」が進化 プラスチックからエコへ

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
スウェーデンやデンマークでは、エコな綿棒が当たり前 Photo: A Abumi

あなたが使っている「綿棒」、じっと見てみてください。

手持ち部分は、「プラスチック」でしょうか?

エコな暮らしに強くこだわる北欧では、消費者の声で、綿棒が変わり始めています。

自然環境に配慮した「エコ」であることも、「北欧デザイン」です。

・・・・・

いつからだろうか。

私が住んでいるノルウェーでは、5年以上前から、このような疑問の声を、SNSや現地新聞で目にしていた。

  • 「どうして、綿棒はプラスチックでできているの?」
  • 「お願い、プラスチックをやめて」

綿棒の写真をネットに掲載し、疑問を投げかける市民。

一度使うだけの綿棒。手で持つ部分は、プラスチックでなくてもよい。

「プラスチックを使っていない綿棒があれば、ぜひ買いたい」。

確かに、棒がプラスチックである利点は、消費者にはよくわからない。

最近、北欧諸国のスーパーの棚を見ていると、「おお、変わってきたな」と思う。

質は下がるが、最安値価格シリーズで有名な「First Price」の綿棒さえ、脱プラ。デンマーク・コペンハーゲンのスーパーにて Photo: Asaki Abumi
質は下がるが、最安値価格シリーズで有名な「First Price」の綿棒さえ、脱プラ。デンマーク・コペンハーゲンのスーパーにて Photo: Asaki Abumi

かつて、プラスチックだった手持ち部分が、紙や木製に。

綿棒の包装している容器も紙の箱になり、北欧のエコ認定マークがつくようになってきた Photo: Asaki Abumi
綿棒の包装している容器も紙の箱になり、北欧のエコ認定マークがつくようになってきた Photo: Asaki Abumi
スウェーデンのスーパー「Coop」では、綿棒の箱に「私の体と、地球を気にして」と書かれていた。オーガニックコットンを使用した綿棒。手持ち部分は紙 Photo: Asaki Abumi
スウェーデンのスーパー「Coop」では、綿棒の箱に「私の体と、地球を気にして」と書かれていた。オーガニックコットンを使用した綿棒。手持ち部分は紙 Photo: Asaki Abumi
 デンマークのスーパーでも、「100% オーガニックコットン」の綿棒。手持ち部分は紙 Photo: Asaki Abumi
デンマークのスーパーでも、「100% オーガニックコットン」の綿棒。手持ち部分は紙 Photo: Asaki Abumi
赤ちゃん用もある。「グリーンなバランス」と商品には書かれている Photo: Asaki Abumi
赤ちゃん用もある。「グリーンなバランス」と商品には書かれている Photo: Asaki Abumi
デンマークのスーパーでは、とてもシンプルな綿棒を発見。手持ち部分は、個性的な木製。 とても持ちやすい Photo: Asaki Abumi
デンマークのスーパーでは、とてもシンプルな綿棒を発見。手持ち部分は、個性的な木製。 とても持ちやすい Photo: Asaki Abumi

プラスチック綿棒は、明らかに店頭でその数を減らしている。

耳掃除にせよ、メイク用にせよ、棒部分は必ずしもプラスチックである必要はない。生活が、大きく不便になることもない。

時代は変わり、スーパーの棚の商品は日々変化している。

「小さな罪悪感」を抱かずに、より良い気持ちで生活できるように。

あなたが今日使った綿棒の持ち手や包装は、どんな素材でできていますか?

Photo: Asaki Abumi
Photo: Asaki Abumi

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写真・文:あさきあぶみ(鐙 麻樹)

Photo&Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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