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眞子さまと小室圭氏の NY 生活どうなる? 皇族という立場のメリットとデメリット

つげのり子放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)
眞子さま(写真:ロイター/アフロ)

 昨夜、眞子さまの結婚問題に急展開があった。なんと婚姻届を10月中に出す方向で調整していると報じられたのである。おそらく婚姻届を出すために必要な皇統譜の謄本を宮内庁に求めたことから、判明したのだろうと推測される。

 となれば次の焦点として浮かび上がってくるのが、いつ小室圭さんが待つニューヨークに渡り、どんな新婚生活を始められるのだろうかという点である。

 新生活のスタートについて、夫となる小室圭さんは、ニューヨークの弁護士資格を取得することがほぼ確定的と言われ、ある程度の収入が見込まれることから、雑誌やワイドショーなどでは、主に経済的な側面での解説が多かった。

 今回はそうした視点とは趣を変え、ニューヨーク在住 14 年、「キャッツ」や「王様と私」などに出演し、ブロードウェイ女優として活躍する増田早希さんに、眞子さまと小室圭さんの暮らしぶりを予想してもらいつつ、元皇族というお立場のメリットとデメリットについて考察してみた。

■眞子さまは NY のどこに住むのか?

 ニューヨークの中でもセレブリティたちが住んでいるのは、セントラルパークを中心とするマンハッタンだ。その中でも別格なのは、トランプタワーやロックフェラーセンターなどの高層ビルが立ち並ぶ、ミッドタウン。しかし、この地区は、家賃はべらぼうに高く、また居住用の建物も少ないため、住まいを確保するのは現実的ではないようだ。

 小室さんが就職する予定の法律事務所がどこにあるかは現段階では分からないが、ビジネスの中心地であるマンハッタンにあるのなら、セントラルパークを挟んだアッパーイーストか、アッパーウエストではないかと増田さんは話す。

「ただし家賃は高く、ドアマンが 24 時間いる2ベッドルームで、安くても月 50 万くらいはしますね。これは私の推測ですが、小室圭さんが通っていたフォーダム大学はアッパーウエストにあります。学生寮も大学の中にあるので、慣れ親しんでいて土地勘があるアッパーウエストに住む可能性が高いのではないでしょうか」

ライトアップされたマンハッタン
ライトアップされたマンハッタン写真:アフロ

■住まい探しでのハードル

 確かにマンハッタンでの住まい探しは、家賃やセキュリティとの兼ね合いから、即断即決とはいかないだろう。現状として、秋篠宮さまが記者会見でおっしゃった「多くの人が納得し喜んでくれる状況」になってはおらず、世間では「駆け落ち婚」「裏切り婚」などと称し、眞子さまのご結婚や皇籍離脱に関わる一切の儀式を行わないとの報道がなされている。

 しかし、考えてみれば眞子さまは、まだ世間知らずのお嬢様だ。親が愛娘の安全で快適な新婚生活を願わないはずはない。では誰か援助してくれる人はいるのだろうか?小室さんが留学中に築いた友人知人がいれば、その助けを借りる手もあるが、在ニューヨーク総領事館が協力することも検討されるだろう。

 なぜなら、住まいを借りる際の賃貸契約にはさまざまな書類が必要となり、そのひとつが勤務先との雇用契約書だ。小室さんの場合、法律事務所に就職予定ではあるが、弁護士資格の合否が発表されるのは 12 月で、それより前に雇用証明書を出してもらえる保証はない。

 またセキュリティデポジットと言って、退去する際の修繕保証金を前渡しするのだが、これが家賃の 1~2 カ月分を請求される。さらに家賃を滞りなく支払ってくれる経済力があるのかどうか、その審査のために預金残高証明書の提出も求められるため、それなりの預金高がないといけない。

■眞子さまが直面する NY 生活のリアル

 住まい探し以上に、一般人にとってハードルが高いのが、就労ビザの取得だ。ソニーやトヨタなど世界的な有名企業の米国駐在員だったり、米国の大企業に就職が決まれば有利な点もあるが、小室さんの場合、大手の弁護士事務所への就職が内定しているとはいえ、現段階で就労ビザがおりるのかどうか、微妙だと増田さんは言う。

「アメリカで働く能力を証明しないといけないので、ここでも、たくさんの書類を準備しないといけません。通常は移民弁護士を雇って手続きをする必要があり、取得するのは難しくなっています」

 お二人がニューヨークでの生活を始めたはいいが、就労ビザの取得がままならず働けない状態が長引いては、移住した意味がなくなってしまう。おそらく日本政府の関係筋か、あるいは秋篠宮さまと繋がりのある方々による、なんらかのサポートを受けられるのではないかと筆者は見ている。ハードルの高い就労ビザを短期間で取得すれば、不公平な印象は残るものの、それが「女性皇族」と結婚することのメリットでもあるのだろう。

 しかしニューヨーク生活でのデメリットもあると、増田さんは話す。

「在留日本人の中には YouTuber の方もおり、そういう人たちが勝手に撮影して取り上げたりするかもしれないですね。またメーガン妃のように、ゴシップのネタにされる可能性もあります」

 眞子さまと小室さんのニューヨークでの新生活は、多くの人びとのサポートを受けながら始まることになるのだろう。その時、お二人が常に前向きで、力を合わせて問題を乗り越えていってほしいと願うばかりだ。

    ニューヨーク在住の増田早希さん(本人提供)
    ニューヨーク在住の増田早希さん(本人提供)

 そして増田さんは、ニューヨークで暮らすことの意味を、こう答えてくれた。

「ニューヨークはビジネスもエンターテインメントも、生活の質も、世界の最先端です。人種のサラダボウルと言われるように様々な人が世界中から集まっている場所であるからこそ、競争が激しく、仕事ができる人とできない人の見極めはとてもドライ。ニューヨークの生活は経済的にも大変ですが、一流の人たちとの出会いもありますし、日本では絶対味わえない刺激に満ちていることも事実です」

放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

2001年の愛子内親王ご誕生以来、皇室番組に携わり、テレビ東京・BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。西武文理大学非常勤講師。日本放送作家協会、日本脚本家連盟、日本メディア学会会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)などがある。

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