BCリーグとイープラス、オフィシャルパートナー契約によって提供されるもの
野球シーズンの到来だ。日本プロ野球(NPB)の開幕に遅れること1週間、独立リーグ・ルートインBCリーグのシーズンも4月7日、幕を開けた。
今年12シーズン目を迎えたBCリーグは開幕を前にした同5日、東京都内で「株式会社イープラスとのオフィシャルパートナー契約締結」の記者会見を行った。
併せて富山GRNサンダーバーズ・伊藤智仁監督、栃木ゴールデンブレーブス・村田修一選手、そして石川ミリオンスターズ・佐野慈紀取締役のトークショーも開催した。(トークショーについては次号)
株式会社イープラスとは、興業チケット販売サイト「イープラス」の企画・運営をしている会社である。
この度のオフィシャルパートナー契約の内容は2点だ。ひとつは「オフィシャルチケットパートナー契約」、もうひとつは読売ジャイアンツ3軍との交流戦の「ネーミングライツスポンサー契約」だ。この交流戦を「イープラス presents 2018 ルートインBCL×読売巨人軍三軍交流戦」として開催する。
契約に至った経緯について、イープラス代表取締役社長の倉見尚也氏は「創業以来、当社はライブ・エンタテインメントを『もっといろんな人へ』『もっと身近に』『もっと楽しく』の理念のもと、これからブレイクするであろうアーティストやイベントのプロモーションを、規模を問わず行ってきた。しかしもっとも地域に密着し、老若男女に親しまれているスポーツジャンルについてはあまり実現できていないと考えていたところ、BCリーグさんからお話をいただいた」と語る。
また「地域から裾野のマーケットをしっかり支援、拡大できるチャンスであると感じ、当社の膨大なマーケティングデータ、電子チケットを活用してBCリーグの観客層の充実に貢献したいと考えている」との青写真を描いていることを明かす。
一方、BCリーグの代表・村山哲二氏も「日本で2番目の独立リーグとして、当初4球団から始まり現在10球団に増えた。今後、より地域の方々に野球を中心としたエンタテインメントを提供したいと考えていたところ、強力なパートナーとしてイープラスさんを迎えることができた」と喜ぶ。
「スポンサー」ではなく、お互いを「パートナー」と称することについては「従来のスポンサーというと協賛金を戴いて企業名の露出などがメインだったが、パートナーは双方のリソースを活用し、ウィンウィンのビジネスパートナーになることを目指している」と村山氏は説明する。
イープラスが持つノウハウやマーケティングデータを活用し、BCリーグの集客にどう繋げるか。また球場をどう盛り上げていくか。一緒に創り上げていくという考え方から「パートナー」という呼称を使うという。
では具体的にどういう取り組みを行うのか。下記の4点だ。
1. 全10球団による全360試合でイープラスでのチケット購入が可能になる。コンビニ発券はもちろんのこと、スマートフォンを使用した「スマチケ」も利用できる。これは発券手続きも、発券所で行列に並ぶことも不要だ。BCリーグのチケットに関しては特別に手数料も無料である。
2. 読売ジャイアンツ3軍との交流戦「イープラス presents 2018 ルートインBCL×読売巨人軍三軍交流戦」のチケットを、特設サイトにて先行で販売開始する(4月6日からすでに販売開始)。これまで前売り券の取り扱いがなかった球団も、イープラスで初の先行販売を行う。
3. 「イープラス presents 2018 ルートインBCL×読売巨人軍三軍交流戦」特設サイトをオープン。日程や見どころ、イベント情報が載っており、交流戦の情報に関してはここを見ればすべてが揃うようになっている。
4. 「イープラス presents 2018 ルートインBCL×読売巨人軍三軍交流戦」において、イープラスにてチケットを購入すれば、当日球場にてオリジナル限定カードや抽選参加権が付与されるなど、限定特典がプレゼントされる。普段は体験できない球場限定イベントに参加できたり、選手限定サイングッズなどが当たる抽選会が実施される。この詳細も特設サイトのイベント情報にて発表される。
野球を通じて地域を盛り上げたい。そしてなにより、おもしろいことを提供したい―。また、イープラスにしかできないこと、BCリーグだからこそできること…それらを探っていきたい―。
そんな両者の思いが合致して締結されたパートナー契約。今後のさらなる展開が楽しみである。
*富山GRNサンダーバーズ・伊藤智仁監督、栃木ゴールデンブレーブス・村田修一選手、石川ミリオンスターズ・佐野慈紀氏のトークショーについては次の記事で。
(写真提供はすべてルートインBCリーグ)