ネットにまだ書かれていない秘技、ポイント4重取り! カギとなるのは「駅ビル発行」カード
クレジットカード、ポイントカードのランキングサイトに書かれていない秘技がまだある?
クレジットカードやポイントカードはどれが有利か気になる人も多いと思います。クレジットカードの人気ランキングは雑誌の特集の定番ですし、ネットにもたくさんの比較サイトがあります。
しかし、比較サイトをチェックしてみると、アフィリエイトっぽい印象を受けることがないでしょうか。「こちらからカード申し込み」のようなボタンがあって、申し込みページへショートカットできるわけですが、それがWEB運営者のビジネスモデルとなっているサイトです。
それ自体はビジネスですから悪いことではないのですが、よーく考えてみると、純粋な「比較」になっていないことがあったり、紹介されている情報に欠けているものがあったりします。
今回は「還元率」において、なぜか取り上げられない、もうひとつ切り札となる「あのポイントカード」を取り上げてみたいと思います。
ほとんど書かれていない「ポイント四重取り」のカギは「駅ビル」発行のポイントカード
一般的な「ポイント」の取り方は「クレジットカード利用時のポイント」「電子マネーの利用時のポイント」「ショップ等のポイントカードのポイント」を合計して獲得を目指します。
例えば、クレジットカードから楽天Edyにチャージすると0.5%還元、楽天Edyを利用すると0.5%還元、ショップのポイントカードにより1%還元、という感じで、これを「ポイント3重取り」といいます。
実はこれにもうひとつ加えて「4重取り」になるチャンスがあります。それは、「テナント(店)が入っているビルの発行するポイントカード」です。
たとえば、JRの駅ビル系、多くはアトレと呼ばれていますが、「JREポイントカード」が発行されています(旧アトレカード)、これは買い物の1%相当が還元されるカードです。
同様に、三井住友系のショッピングビル(ららぽーとや川崎ラゾーナなど)では「三井ショッピングパークポイントカード」が発行されており、提示により1%還元になります。
三井住友にあるのだからと調べてみたら、三菱系もやはりあって三菱地所が丸の内カード(丸ビル等、東京駅周辺の駅ビルの多くで利用できる)を発行しており、こちらも1%還元になっています。
これらに限らず、テナントビルは何らかのポイントカードを発行しているものです(例えば、後楽園ラクーアのポイントカードなど)
なお、それぞれタイアップしたクレジットカードの発行もしており、この場合クレジットカードのポイント還元率と合わせて2%になる(通常クレカの還元率は0.5%)ものもあります。
「ポイント四重取り」の流れはこうだ
もう一度、ポイント四重取りの流れを確認しますと、
還元1.クレジットカードから電子マネーにチャージ(0.5%~)
還元2.電子マネーを利用する(0.5%~)
還元3.ショップのポイントカードを提示する(0.5%~)
還元4.テナントに入っているビルのポイントカードを提示する(1%~)
ということです。先ほどの3重取りも、駅ビルカードをもう一枚提示すれば、
還元1 クレカから楽天Edyへチャージ(0.5%)
還元2 楽天Edyを利用して決済(0.5%)
還元3 三省堂書店のポイントカードを提示(1.0%)
還元4 アトレのポイントカードを提示(1.0%)
ということで、「4重取り」合計3%相当の還元が成功します。ちなみにViewカードからSuicaにチャージした場合、チャージ時点で1.5%還元され、電子マネー利用時には付与なしなので、還元1と還元2が一体化している「3重取り」になってしまいますが、これは「ViewカードとSuica」がセットで1.5%還元と考えれば悪いものではありません。
二重取りや三重取りのチャンスも拡大する
駅ビルのポイントカードは地味に有効です。というのも、「ショップのポイントカードがないお店」で、二重取りできなかったものを二重取りしたり、二重取りしかできなかったものを三重取りすることが可能になるからです。
たとえば、とあるメガネショップはポイントカードがありません。オンラインショップで購入するとTモール経由でTポイントを貯めたり、dケータイ払い+で払うとdポイントが貯まったりしますが、これはキャンペーンの部類です(もちろん使えるなら活用したいですが)。
ところが、同じメガネショップが「駅ビルかそうでないか」で支払いルールが大きく変わってきます。JR系駅ビルの場合Suicaが使えますので、もしこのメガネショップが入店していたとすれば、
Viewカード+Suica利用(1.5%)
アトレポイントカード(1%)
を得ることができます。クレジットカード決済のみで0.5%ポイントにとどまるより、還元率が2%アップします。1万円前後の消費をするなら、200円前後のポイント加算になりますからこれは大きな違いです。
つまり、ユニクロ等アパレルショップで服を買ったり、ABCマートで靴を買う場合も、まとまった金額になりますから、1%還元の追加も大きな違いになります。支店がたくさんあるショップの場合、ロードサイドにある独立店舗で買うより、駅ビル内の店舗で買ったほうがポイント還元分、安く買える、というわけです。
あっと叫んですぐ走れば、年間6000円くらいは得をする
こういう「もっと早く教えてくれよ」系の話題は、探してみるとけっこうたくさんあるものです。会社員で「特定の駅ビルをよく利用し、本も買うし服も買うし靴も買うしメガネも買うしランチも買う…」というような人の場合、月2万円以上使っていることはよくあるはずです。
すべて現金払いにしている場合と、4重取りによって実質2.5%還元に成功した場合を比較してみると月500円、年6000円は浮くことになります。誕生日に自分にプレゼントとケーキが買える(もちろんその駅ビルで)くらいのインパクトです。
ついついバカにしていてわざわざ発行していない「ビル発行のポイントカード」、ちょっと見直してみると明日からの買い物が変わってくるかもしれません。
(参考)
読んだら必ず「もっと早く教えてくれよ」と叫ぶお金の増やし方(著:山崎俊輔)