韓国の「K防疫」は完全に失敗したのか!?
韓国の新型コロナウイルス感染状況が悪化していることに韓国国内では「K防疫は何だったのか?あれほど自慢していたのに」との怒りと冷ややかな声が充満しているようだ。最大野党「国民の力」は「K防疫は破綻した」と断じ、「政府与党の失政である」と正面から批判している。
無理もない。韓国は一日の新規感染者の数が世界で一番多く、死亡者の数も他の国に比べて多いからである。そのことは日本と比べると一目瞭然だ。
韓国の人口(5134万人)は日本の人口の半分以下、ソウル(991万人)は東京よりも約400万人も少ないのに韓国の感染者は累計で約1200万人に達し、ソウルも255万人を超えた。日本の全国感染者が累計で約638万人、東京が約122万人という状況を勘案すると、韓国の感染状況が深刻であるかがわかる。
一部には韓国と並んで「防疫モデル国」と言われていたドイツでも一日の感染者が30万人を超える日もあり、急増していることから韓国だけが「防疫に失敗した」と断じるのは早計との見方もあるようだが、政府の見通しが甘かったことは否めない。
韓国の昨日(27日)の新規感染者は18万7213人と、前日の31万8130人よりも約13万人も減った。一日の感染者が20万人を下回ったのは3月2日(19万8803人)以来、実に25日ぶりである。
こうしたことから韓国内では今後、感染者が減少傾向を辿るのではとの期待感もあるが、27日が日曜日で検査数が少なかったこと、また先週の20日も前日の33万4708人から20万9165人と、12万5543人も大幅減少したのに翌21日には35万3980人、22日49万881人とぶり返したこともあって楽観は許されない状況にある。
そもそも韓国の防疫当局は先月9日に一日の感染者が初の5万人台に達し、17日にはその倍の10万人台に跳ね上がった時、「3月中旬に30万人台に達し、それをピークに減少する」との見通しを示していた。しかし、見通しに反して、30万人台は一週間も早い3月8日(34万2446人)に訪れ、中旬の3月16日には過去最多の62万1281人を記録してしまった。
今月の一日の新規感染者は16日をピークに17日(40万7016人)と22日(49万881人)を除けば、23日39万5598人、24日33万9514人、25日33万5580人、26日31万30万人と、30万人台で推移しているが、それでも日本の過去最多(10万2333人=3月4日)に比べると、およそ3倍もある。
死亡者は過去最多を記録した3月23日の470人をピークに24日393人、25日323人、26日282人と減少したが、昨日の死亡者は287人と、前日よりも5人増えた。
一方、重症者は1273人と、前日よりも57人増え、過去最多を記録し、重症病棟稼働率も連日上昇し、昨日は70.7%(2825床のうち1978床使用)となっている。自宅治療者は前日(196万3839人)から12万6548人減って、183万7291人。
なお、首都・ソウルの新規感染者は前日(5万9151人)よりは2万4961人減り、3万4190人となったが、1週間前(20日)も4万1078人と、一旦は5万人台を割ったものの翌日から6万5033人→10万1133人(22日)→7万7778人(23日)→6万6941人(24日)→6万4025人(25日)と推移した。ちなみに東京の昨日の感染者は2515人なので、ソウルは東京の約13倍も多い。