【富田林市】藤沢台にある金剛風土の丘の謎。立ち入り禁止されている丘の正体とその成り立ちを調べてみた
私は街歩きをする前に、あらかじめ気になるものがないか、地図を見て下調べします。そうしていると、金剛地区の藤沢台に「金剛風土の丘」があることを見つけました。
場所は藤沢台の南西側に位置しており、目印として、すぐ東側に葛城中学校があります。気になったのでいろいろ調べてみると、廿山(つづやま)山頂とのこと。
1979(昭和54)年には建設省(現:国土交通省)国土地理院による測量が行われ、山の山頂を意味する三等三角点も存在。標高は125.6メートルです。
金剛地区・金剛東地区は、羽曳野丘陵を開発した住宅地。その南端は、錦織公園として丘陵地時代の名残りを見ることができます。このように、羽曳野丘陵にも大小さまざまな山があり、その中のひとつが廿山ということになるのでしょう。
情報を調べるうちに、気になる口コミを見つけました。金剛風土の丘の近所に住んでいる人のもので「フェンスで囲まれ完全立ち入り禁止」になっているとのこと。
それにしても「金剛風土の丘」とは良いネーミングですね。河南町にある近つ飛鳥風土記の丘を意識したのでしょうか?
実際に現場に行ってみると、口コミどおり入口は閉鎖されており、そのうえ鍵がかかっていました。その横の看板を見ても「立ち入り禁止」と書いてあります。
「金剛風土の丘」と書いた木の看板があるのにもかかわらずです。これは一体どういうことなのでしょうか?
「何か手掛かりがあるかもしれない」ということで、このフェンスづたいに歩いてみることにしました。
このように壁があり、その上に丘が見えます。もちろん厳重にフェンスで囲まれておりました。
さて口コミの人は、加えて面白いことを書いていました。それは、ここに古墳か何かの埋蔵文化財があるのではないかと。
しばらく行くと駐車場のようなところに来ました。実はここが本当の入口?という期待を持ちつつ歩いていくと......。
「山小屋」という木造の小屋がありました。金剛風土の丘と関係がありそうな気もしないわけではありませんが、やはりこの後ろもフェンスで覆われていて、中に入れるようには思えません。
ということで、行けそうなところまで行ってきましたが、結局は入れるところはありませんでした。なぜ入れないのでしょうか?河内長野市北青葉台のときのように高圧鉄塔があるとかそういう雰囲気でもなく、ますます謎が深まりました。
さらにこちらですが、これは風土の丘を囲んでいるフェンスの外側です。見た目の雰囲気として、分譲住宅を建てようと整地したようです。しかし工事車両も何もなく、放置状態でした。
先ほどの近所の人の口コミのとおり、この場所に重要な文化財か何かが発見されて、住宅地として開発する計画そのものが頓挫した?また風土の丘に立ち入りできないのも関係しているのかと、頭がぐるぐる状態になりました。
どうしても気になりましたので、お忙しいとは思いつつ富田林市役所の担当者の方に質問をしてみました。
- フェンスで区切られて、入口が立ち入り禁止の理由について。
- 住宅予定地のようなところがあってそこが放置されているわけは?
- 文化財か古墳の貴重な何かが発見されたからではと推測しているのですが、実際は?
- 立ち入り禁止ですが、将来的に開放する予定はあるのでしょうか?
すると、担当者の方から次の回答をいただきましたので、ここに引用します。
こちらの住宅予定地のようになっているところについての回答はありませんでしたが、フェンスで区切られている金剛風土の丘については、すべて回答をいただきました。
古墳や文化財も存在せず、また残念ながら公開の予定はないとのこと。もったいない気がしますが、仕方がありません。
後で調べてみると、山頂に行った人が過去にはいたようで、何本かのブログで山頂付近の写真が出てきました。その写真をここでは使えませんので、代わりにイメージとして絵を載せます。
山頂付近にはこのような「風土の丘」と書かれた石板があるそうで、その近くに三等三角点(廿山山頂)があるとか。また二上山や遠く生駒山も見渡せるそうです。
ということで金剛風土の丘を紹介しました。
現時点ではフェンスが閉じたままですが、将来様々な問題が解決し、また解放される日が来るようなことがあれば、再度訪問し頂上を目指したいと思います。
金剛風土の丘
住所:大阪府富田林市藤沢台3丁目111番
アクセス:南海大阪狭山市駅から徒歩15分