【四国地方】20日(木)夜遅く~21日(金) 太平洋側を中心に梅雨末期のような大雨のおそれ
ことしの四国地方は5月15日(土)に梅雨入りしたと見られると高松地方気象台から発表がありました。昭和26年からの統計開始以来、最も早く梅雨入りしたと見られます。
梅雨入りの発表が気象台からある理由の1つとして、「本格的な大雨のシーズンに入るため備えが必要」という防災上の注意喚起があります。四国地方は、梅雨入りして早々に20日(木)夜遅くから21日(金)にかけて、太平洋側を中心に大雨になるおそれがあります。
梅雨末期のような大雨になる可能性
20日(木)夜には梅雨前線上に低気圧が発生し、発達しながら西日本付近を通過する見込みです。この低気圧や前線に向かって、南からは雨雲のもとになる暖かく湿った空気が流れ込むでしょう。
そのため、四国地方は大気の状態が非常に不安定になりそうです。太平洋側を中心に雷を伴い、非常に激しい雨が降るおそれがあります。これは、傘がまったく役に立たなくなるような、滝のような降り方だと思ってください。雨の水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる可能性もあります。車の運転は大変危険です。
20日(木)正午から21日(金)正午までの24時間に予想される雨の量は、多い所で太平洋側200ミリから300ミリが見込まれています。瀬戸内側でも100ミリから200ミリが見込まれていて、梅雨末期のような大雨になるおそれがあります。
四国地方は各県とも大雨警報が出る可能性があり、特に愛媛県では先日の大雨で地盤がすでに緩んでいるため大雨警報が出る可能性が高くなっています。
24時間に200ミリ以上の雨が降ると災害が発生するリスクが高くなると言われます。四国地方は、大雨による土砂災害に警戒をしてください。崩れやすい所には近づかないでください。また、低い土地の浸水、河川の増水にも注意・警戒が必要です。田んぼ、畑や川の様子を見に行くことも絶対にしないでください。落雷、竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。
今回の雨は21日(木)夜遅くから20日(金)明け方にかけてと、特に暗い時間帯に雨足が強まる可能性があります。雨が強まっていない19日(水)のうちに、ハザードマップなどで自宅周辺に危険がないのかを確認しておきましょう。危険がある場合は、早めに身を安全な場所に置くように努めてください。
また、非常用品の確認などもしておきましょう。浸水の原因になりますので、側溝や雨どいなどの掃除もしておくとよさそうです。今後、最新の気象情報や各自治体が発表する情報にも留意をしてください。
大雨のあとは熱中症にも注意
雨は21日(金)午後には次第にやんでくる所が多い見通しです。その後、今週末22日(土)から23日(日)にかけては晴れ間が戻るでしょう。ただ、大雨のあとは土の中の水分がすぐには引きません。日ざしが戻ったとしても崩れやすい所には近づかず、川の水が増水している可能性がありますので川の近くにも近づかない方がいいでしょう。
また、最高気温は25度以上の夏日になる所が多い予想です。雨上がりは晴れて、蒸し暑いでしょう。大雨のあとは熱中症にもご注意ください。周囲と声を掛け合いながらこまめに水分補給をし、こまめに休憩を取るとよさそうです。
■参考資料
高松地方気象台 大雨と落雷及び突風に関する四国地方気象情報 第1号