【アジアカップ】 日本-イラン 韓国の反応「イラン強い」「主審批判」…日本を皮肉る定番スラングも登場
3日に行われたアジアカップ準々決勝で日本はイランに1-2の敗北を喫した。
これを韓国ではどう見たのか。日本がグループリーグD組の第2戦でイラクに敗れたことにより、早々と2位突破の可能性が高まった。これにより韓国がE組で1位突破となれば16強で日韓戦が実現することとなった。
しかし韓国はマレーシアと引き分け、2位に。この結果に対して「決勝トーナメント1回戦での日本戦を避けた」などと散々言われたが、結局は「韓国のほうが上のステージに勝ち上がり」ということになった。
そんなイラン戦を見て、韓国のサッカーファンは何を思ったのか。国内最大のポータルサイト「NAVER」のスポーツ記事に対するコメント欄が全面的に廃止されて久しい。ファンの感想を知るにはYouTubeがよい。
サッカーチャンネル「フットボールフォレスト」に試合直後にアップされた動画「こんなことがある? 日本がベスト8敗退! 韓国の決勝進出時、イランと対戦の可能性が高まる 日本は最悪のパフォーマンスでイランに完敗」は、アップ後約11時間で約56万ビューを記録。
そこにはこういった韓国語でのコメントが寄せられている。視聴者のリアクションが多い順に紹介する(一部不適切な表現での誹謗中傷は削除しました)。
コメント欄に3度登場 「伝説の1軍」とは?
「日本対イラン戦での中国の審判は、韓国戦では相手チームを含め7枚のカードを乱発していたのに、今日はおとなしく2枚だけ出しましたね。これでは偏向と言われても仕方がありません。中国の審判のせいで、韓国はグループステージを含む準々決勝までカード管理で萎縮していた面がありましたが、資質のない審判が、チームを選んでカードを出しています」
「日本は自分たちを高く評価しすぎる矛盾…冷静に自分たちの実力を知るべきです。準々決勝敗退は衝撃ではありません。どの国もそうなり得ます」
「イランは今日本当にパフォーマンスが良くて、勝つに値しました」
「トッテナムのキャプテンとPSGのスターター、ミュンヘンの不可欠なセンターバック、ウルヴァーハンプトンの得点王がいる大韓民国国民であることが誇らしい」
「アジアカップはもう昔のアジアカップではありません。最近の各国の代表チームの実力がみんな向上していることがはっきりと感じられます。もう弱いチームはない、負けたチームが弱いチームです」
「日本のメディアが我が国を完全に見下して、イラン戦が実質的な決勝だと騒いでいましたが、韓国のほうが上のステージに勝ち上がり、良い気分です。今度は実質的な準優勝として精神的な勝利をしようとするでしょうか。この大会で我々は、サウジアラビア、オーストラリアを破ったのに対し、日本は本当に強い国に勝ちました? イラク、イランに全て負けました。実質的には運が良くて準々決勝に来たようなものです。強いチームと対戦するとすぐに敗退。泡がはじけました。宇宙最強だった伝説の一軍だったのに」
「イランの個人技が良かったです。他に理由がないです」
「洪明甫の言葉が正しいですね、日本は物理的に圧倒すれば勝つと言っていましたが、本当にイランを物理的に圧倒してハーフコートで圧倒しました」
「日本は残念ながら敗退しましたが、韓国が優勝して、ソン・フンミンが明るく幸せな笑顔を見せてほしいです 韓国ファイト」
「日本、お疲れ様でした 」
「実際、韓国は日本を怖がってのグループ2位ではなく、イランがうっとうしかったからグループ2位にしたのではないか、と思います」
「久保がアジアカップの時期の代表招集にあれこれと言っていたけど、そんなことを言わないソン・フンミンは素晴らしい」
「フィジカルで押してぶち壊せば怖がって何もできなくなるさよなら」
「伝説の1軍の実力をしっかり見た....」
「伝説の一軍、8強での敗退をしっかり見た」
日本がよくやる、と韓国では言われる"言い訳"が発端
「伝説の1軍」という単語が3度登場する。
これは韓国で有名なネットスラングだ。韓国語によるネット百科事典「NAMU WIKI」はサブカルチャーの解説にも詳しいが、そこには「日本がスポーツでの敗北を潔く認めず、チーム力に漏れがあったという言い訳をすること」とされている。
なぜ「伝説の1軍」と言うのかというと、「韓国のネットユーザーたちが指摘するために作り出した架空の(?)組織」だからだという。要は日本のネットユーザーが国際大会での敗戦のたびに「本来ならば主力であるべきある選手が抜けているので、今回の日本代表は一軍ではない」「最強メンバーならば私たちが勝っていた」という言い訳をしているように、韓国のネットユーザーには見える。これをからかう意味の言葉だ。
同「NAMU WIKI」はまた「韓国では非常によく使われるジョークなので、日本のネットユーザーたちもある程度知っている皮肉」としている。
今回のイラン戦での敗戦を通じて、日本のユーザーがどこでそんな発言をしたのか。この点は明らかにされていないが、韓国側とすればこのスラングを使う格好の機会だった、というところか。
日本と韓国との比較でいうと、2021年からの約2年間、あらゆるカテゴリーの対戦で「3-0」の日本勝利が続くなど日本が圧倒的優位に立ってきた。それは韓国がポゼッションサッカーを志向し始めたこと、日本側の変化としては、より多くの選手ががヨーロッパでプレーすることによるフィジカルの向上が大きな要因だった。要は韓国としては、『フィジカルで強く当たれば日本を圧倒できる』という戦術をあまり用いなくなり、その効果も減少した。しかしイラン戦で見えた風景は「結局、フィジカルが強く、それを前面に出してくる相手に対し、日本は圧倒される」ということが明らかになった敗戦だった。