KOで防衛したWBAライト級レギュラー王者
現地時間7日にワシントンD.C.で行われたWBAライト級レギュラー・タイトルマッチは、王者、ジャーボンテイ・デービスが9回13秒で挑戦者、ヘクター・ルイス・ガルシアを下して防衛に成功した。
この日のチャレンジャー、ヘクター・ルイス・ガルシアも、16戦全勝10KOで、WBAスーパーフェザー級のベルトを保持しているが、役者が違った。
オープニングからの3ラウンドは、両者がジャブを刺し合う。フリッカーでジャブを放つガルシアに対し、デービスのガードは固く、基本に忠実だ。また、フェイントの多様さでも一日の長があった。
デービスは4回からエンジンが掛かる。左ストレートをアクセントにしたコンビネーションを見舞い、挑戦者を削っていった。
デービスは言った。
「序盤は、あまりパンチを打たなかったんだ。精神的に負けないようにとは思っていたが、ヤツが出てくるように誘っていた」
第8ラウンド終盤、デービスの左を再三浴びたガルシアは、翌ラウンドのゴングが鳴っても椅子に座ったままだった。その直後、トレーナーのボブ・サントスがレフェリーのアルバート・アール・ブラウンに棄権を申し入れる。
チケットが完売した満員のアリーナを埋めた19,731人のファンの前で、デービスはバック宙をきめ、会場を沸かせた。
同タイトル5度目の防衛に成功したデービスは振り返った。
「ヘクターがコーナーから出てこないことに少し驚いた。でも、彼はファイターだから、倒される姿を見せたくなかったのさ。ダメージが濃いことは分かっていた」
ジャッジの採点も79-73、79-73、78-74とデービスを支持していた。
敗者もコメントした。
「8ラウンドに喰らったパンチで、目が見えなくなりました。あの一発で自分がどこにいるのかわからなくなったのです。視力は戻ったけど、まだ頭が痛い。右目が見えなかった…。あの時まではうまくいっていたのに」
28戦全勝26KOとなったデービスは、23戦全勝19KOのライアン・ガルシア戦が4月に実現しそうだ。