【京都市上京区】地域を学ぶ体験学習!西陣の手織技術を伝承するミュージアム【手織ミュージアム織成舘】
西陣織の伝統や能装束、全国の手織物などの技術を伝承する「織成舘」。1907年創業以来、渡文では女性に喜ばれる帯づくりを続けています。元々織元の自宅だったという町屋をミュージアムに改装し、西陣の染織文化、工芸文化を一般に啓蒙しています。
昭和時代に、作業場兼住居として使用されていた家屋は、贅沢なスペースと設えが魅力です。ミュージアムに併設されている多目的スペースでは、音楽イベントや茶会、講演会などを不定期で実施しており、さまざまな方々に利用されています。
ミュージアムの1階は「観世流の能装束」の展示を実施。渡文では、1982年から観世流片山家の能装束の復元事業を行っています。手織りの装束は、立体感があり重厚。
演目に合わせた衣装は幻想的で、日本人の美意識の高さを再認識します。能舞台での着用を前提としており、縫い分けによって衣装を軽くする技術を用い、演者に寄り添った制作をしています。
2階は「全国の手織物」。季節に合わせた全国の手織物が見学でき、現在は沖縄や九州の麻織物が中心に展示されています。能装束と正反対で、実際の生活で使用されていた一般的な装束です。
2階の別室には、大正~昭和初期にかけて、実際に着用されていた時代衣装が並びます。。現代ではあまりお目にかかれない、ユニークなデザインの帯が多く、当時のトレンドが伺えます
現在は夏らしい麻の着物が並び、残暑の涼を視覚から感じられます。
3階はギャラリーと作業場です。作業場では、実際に西陣織の帯を制作しています。機織りの音が響き、職人の仕事場を体感できます。
作業場には一般の方も機織りができる体験用の手機織機が完備されており、事前予約制で手織り体験ができます。織物を知るには、自分で織ってみるのが一番!お子様の体験学習にもぴったりです。
嵐山や清水寺、伏見稲荷など、定番の観光地ではなく、京都を支えてきた職人の現場を体験するのが、最近のトレンドとなっています。
京都に暮らしていると、何気なく通り過ぎてしまう街角に、京都の伝統と文化が息づいています。残暑も和らいできたので、ぜひ京都のまち散歩に出かけてみてはいかがでしょうか?
手織ミュージアム 織成舘(おりなすかん)
住所:京都市上京区浄福寺通上立売上る大黒町693
電話:075-431-0020
営業時間10:00~16:00
定休日:月曜日(祝日も含む)・年末年始
入館料:大人1,000円 高校生700円
団体割引(10名様以上)大人800円 高校生以下600円