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実現が遠のいた?! 4冠統一ウエルター級戦

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:ロイター/アフロ)

 今年の夏、「WBA/WBC/IBF/WBO統一ウエルター級タイトルマッチが11月19日行われる」というニュースが米国を駆け巡った。

 しかしWBCは11月9日に、WBA/WBC/IBFウエルター級チャンピオン、エロール・スペンス・ジュニアに対し、指名挑戦者、キース・サーマンとの防衛戦を行うよう通達を出した。スペンスもサーマンもPBCとプロモート契約を結んでいるため、同ファイトはすんなりと決まるであろう。

 スペンスとWBO同級チャンピオンであるテレンス・クロフォードとの4冠統一戦は、実現までにまだ時間が掛りそうだ。クロフォードは、12月10日に元WBA王者のダビッド・アバネシヤンとの試合に合意した。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20221027-00321114

WBOチャンプ、テレンス・クロフォード
WBOチャンプ、テレンス・クロフォード写真:ロイター/アフロ

 3本のベルトを束ねていれば、3団体の指名挑戦者とのファイトを義務付けられるのは当然だ。

 WBAレギュラー王者のエイマンタス・スタニオニスも、IBF1位のジャロン・エニスも虎視眈々とスペンスを狙っている。

 今後の動きはプロモーターの力量にかかっているが、ファンが期待するのは当然のことながらスペンスとクロフォードによる147パウンド頂上決戦だ。何とか2023年中に実現してほしいものだが…。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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