コロナウィルス騒動で苦しむ人たちにNFL選手が個人で5億5千万円を寄付!
NFLニューオーリンズ・セインツのドリュー・ブリーズがニューオーリンズが在るルイジアナ州に対して500万ドル(約5億5千万円)を寄付したこと3月26日(日本時間27日)に自身のインスタグラムとツイッターで発表した。
寄付金はコロナウィルス騒動で収入が激減して苦しんでいる住民のために配られる食料品代として使われる。
ブリーズは「ブリットニー(ブリーズの妻)と私は2020年に500万ドルをルイジアナ州へ捧げます」と自身のSNSで発表。ブリーズが寄付したお金で毎日1万食以上が子供、老人、貧困家庭に配られる。
「『心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ』、『あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ』というシンプルな2つの聖書的教えに従って生きている」というブリーズは敬虔なクリスチャンとして知られる。
「『隣人をあなた自身のように愛す』とは、人種や肌の色、宗教や信条、性的嗜好や支持政党に関係なく全ての人たちを愛して、リスペクトして、受け入れることで、私は家族、チームメート、地域住民、全ての人たちに対してそのように接している」
41歳のブリーズは2年総額5000万ドル(約55億円)の契約延長をセインツと先週結んだばかり。
多くのクリスチャンは給与の10%を献金として教会に捧げるが、ブリーズは教会への献金に加えて、年俸の2割を困っている地域住民に寄付をする。
NFLで20年目のシーズンを迎えるブリーズは、通算パス獲得ヤード数(77,416ヤード)、通算タッチダウンパス数(547タッチダウンパス)、通算パス成功確率(67.6%)、通算パス成功数(6867本)の4部門でNFL歴代1位の記録を持つクオーターバック(QB)で、ニューイングランド・ペイトリオッツからタンパベイ・バッカニアーズへ移籍したトム・ブレイディと並ぶNFLを代表する名QB。
40代になっても正確なパス技術は衰えるどころか円熟味を増し、過去3年連続でパス成功率はリーグ1位。2018年シーズンにはNFL歴代1位となるシーズンパス成功率74.4%を記録して、昨季も74.3%だった。
ブリーズがプレーするセインツは監督のショーン・ペイトンが、NFLで初となるコロナウィルスの感染者となったが、3月25日(日本時間26日)には回復したと表明。3月15日に具合が悪くなり、翌日にテストを受けて感染が判明。だが、17日頃から熱も下がり、24日には医者から回復を告げられた。
「私たちは無敵ではないし、このウィルスは誰が感染してもおかしくない。すでに政治家やアスリートなど多くの人が感染している。チャールズ皇太子も陽性なように、お城に住んでようが小さなアパートに住んでいようが関係ない」と感染を防ぐようにペイトンHCは注意を呼びかけている。
3月25日(日本時間26日)の時点でルイジアナ州では2,305人の感染者が報告され、全米50州で3番目に多い83名が亡くなっている。
ニューオーリンズのラトーヤ・カントレル市長は「この困難も私たちにとって初めてのものではない。台風から復興できたのだから、今回も同じだ」とコロナウィルスによって経済的被害を被っている市民たちにメッセージを送った。
ルイジアナ州は2005年にもハリケーン・カトリーナの被害に遭い、ニューオーリンズは壊滅的なダメージを負い、市内の陸上面積の8割が水没。
信仰(Faith)、家族(Family)、フットボール(Football)、奉仕・慈善活動(Philanthropy)の「4つのF」(PhilanthropyはPから始まる単語だが、発音的にはFの音から始まる言葉なので)が人生で最も大切というブリーズは、多額のお金と時間をニューオーリンズのために費やしてきており、ニューオーリンズの復興の象徴的存在となっている。自身が運営する財団はニューオーリンズ市民の教育のために600万ドル(約6億6000万円)以上を捧げてきた。