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ラーメン評論家が実食して厳選! 絶対に食べるべきラーメン5選!【2025年1月】

山路力也フードジャーナリスト
絶対に食べておくべきラーメンがある。

ラーメン評論家がまた食べたいと感じたラーメンとは

店の数だけラーメンの味があるから食べ歩きはやめられない。
店の数だけラーメンの味があるから食べ歩きはやめられない。

 ラーメン評論家として活動を始めて早四半世紀。これまで累計で20,000杯以上のラーメンを食べ歩いてきた。何十年も毎日のようにラーメンを食べていて飽きないのかと良く問われるが、作り手の数だけ味があるラーメンの世界は実に奥深く、いくら食べても飽きることはなさそうだ。

 とは言え、これだけ食べてくると感動が薄れてくるのも事実。どこかで食べたような味と出会うことも増えてきた。それでも中には感動して一気に食べてしまうようなラーメンと出会うことがある。まだ食べたことのない新しい一杯や懐かしい味と出会える瞬間のために、日々食べ歩いていると言っても過言ではない。

 ラーメン評論家が思わず唸るラーメンとはどんなラーメンなのか。日々の食べ歩きの中で出会った、お薦め出来るラーメンを毎月厳選してご紹介していきたい。とは言え味の好みは人それぞれ。私が美味しいと薦めるラーメンが好みに合うかは分からないが、誠実で丁寧に作られたラーメンばかりであることは間違いない。なお掲載順は地域別に並べているだけで優劣を示すものではない。

味噌ラーメンの可能性を広げる『味噌屋八郎商店』(東京・新宿)

2009年の創業以来、味噌ラーメン専門店として人気を集める『味噌屋八郎商店』。
2009年の創業以来、味噌ラーメン専門店として人気を集める『味噌屋八郎商店』。

 豚骨ラーメンの人気店『なんつッ亭』の新業態として、2009年に創業した味噌ラーメン専門店が『味噌屋八郎商店』(東京都新宿区西新宿7-5-5)。ニンニクの焦がし油「マー油」を浮かべたスープは、札幌味噌ラーメンとは違うオリジナリティが感じられる味わいで、トマト味噌やカレー味噌などのバリエーションも豊富。味噌ラーメンの新たな表現の可能性を広げている。

厳選ポイント:味噌ラーメンの新たな可能性を感じる一杯

名店の流れを汲む濃厚背脂ラーメン『らーめん鐡 おゆみ野店』(千葉・おゆみ野)

2024年9月に最新店をオープンした『らーめん鐡』。
2024年9月に最新店をオープンした『らーめん鐡』。

 背脂ラーメンの人気店『こってりらーめん なりたけ』出身の店主が、2006年に独立開業したのが『らーめん鐡』。2024年には最新店となる「おゆみ野店」(千葉県千葉市緑区おゆみ野中央2-3-1)をオープン。秋田大館産の良質な背脂の浮いたスープは、まろやかな背脂の甘さとエッジの効いた味噌の塩味のバランスが絶妙。存在感ある自家製麺も硬めの茹で上げでスープとの相性も良い。

厳選ポイント:濃厚でパンチの効いた背脂味噌ラーメン

熱々に焼いた本格札幌味噌ラーメン『札幌ラーメン 柳』(京都・七条)

京都では珍しい札幌味噌ラーメン専門店『札幌ラーメン 柳』。
京都では珍しい札幌味噌ラーメン専門店『札幌ラーメン 柳』。

 2024年1月創業の『札幌ラーメン 柳』(京都府京都市東山区本町7-34)は、京都では珍しい札幌味噌ラーメン専門店。店主は長年札幌ラーメンの人気店で修業を重ねて独立。豚骨スープと味噌を鍋でしっかりと焼く札幌スタイルの一杯は、ラードの膜が張っていつまでも熱々。中太の卵縮れ麺を合わせたり薬味に九条ネギを乗せるなど、随所にオリジナリティを感じさせる。

厳選ポイント:札幌生まれ京都育ちの味噌ラーメン

糸島の食材を使った豚骨ラーメン『博多一風堂 福岡空港店』(福岡・福岡空港)

福岡空港内『ラーメン滑走路』に2024年12月オープンした『博多一風堂 福岡空港店』。
福岡空港内『ラーメン滑走路』に2024年12月オープンした『博多一風堂 福岡空港店』。

 2024年12月、福岡空港内『ラーメン滑走路』内に『博多一風堂』が初出店。『福岡空港店』(福岡県福岡市博多区大字下臼井767-1 福岡空港第2ターミナル3F)は「大名本店別館」の暖簾を掲げ、他の一風堂とは違うメニューを提供。創業当初の製法を再現した「本店白丸」「本店赤丸」の他に、福岡県糸島市の食材をふんだんに使った新作ラーメン「糸島ラーメン」も楽しむことも出来る。

厳選ポイント:今までの一風堂とは一味違ったラーメン

進化した長浜ラーメン『長浜ナンバーワン 天神うまか横丁店』(福岡・天神南)

2024年11月に開業した『天神うまか横丁』内にオープンした『長浜ナンバーワン』。
2024年11月に開業した『天神うまか横丁』内にオープンした『長浜ナンバーワン』。

 2024年11月に開業した『天神うまか横丁』内にオープンした『長浜ナンバーワン 天神うまか横丁店』(福岡県福岡市中央区今泉1-12-23 西鉄今泉ビル2F)は、1971(昭和46)年に屋台として創業した『長浜ナンバーワン』の最新店。集合施設ながらも店舗で一から炊いた豚骨スープは、濃厚でなめらかな口あたりでフレッシュな豚骨の香りが広がる。半世紀を経て進化し続けている長浜ラーメンを味わうことが出来る。

厳選ポイント:店内炊きのフレッシュな味わい広がる豚骨スープ

 味の好みは人それぞれ。ラーメンを食べ歩く楽しさは自分好みの一杯を見つけることにある。今回ご紹介したお店は私が個人的に印象に残ったお店なので、まずは気になったお店に足を運んで頂いて、それをきっかけに自分だけの一杯を見つける食べ歩きの旅に出て欲しい。

※写真は筆者の撮影によるものです。
※掲載順は地域別に並べているだけで優劣を示すものではありません。

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フードジャーナリスト

フードジャーナリスト/ラーメン評論家/かき氷評論家 著書『トーキョーノスタルジックラーメン』『ラーメンマップ千葉』他/連載『シティ情報Fukuoka』/テレビ『郷愁の街角ラーメン』(BS-TBS)『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)『ABEMA Prime』(ABEMA TV)他/オンラインサロン『山路力也の飲食店戦略ゼミ』(DMM.com)/音声メディア『美味しいラジオ』(Voicy)/ウェブ『トーキョーラーメン会議』『千葉拉麺通信』『福岡ラーメン通信』他/飲食店プロデュース・コンサルティング/「作り手の顔が見える料理」を愛し「その料理が美味しい理由」を考えながら様々な媒体で活動中。

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