Yahoo!ニュース

清原和博を抜き、通算三振のトップに立った中村剛也は「三振率」も最も高いのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
中村剛也(左)と大久保博元 MARCH 14, 2008(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 7月6日、中村剛也(埼玉西武ライオンズ)は、7回表に三振を喫し、前日に並んだ清原和博を抜き、通算三振のトップに立った。

 この試合を終え、中村は7503打席で1956三振だ。清原は9428打席で1955三振。それぞれの三振率(三振/打席)は26.1%と20.7%なので、かなりの差がある。

 もっとも、1000三振以上の74人のなかには、中村の三振率26.1%を上回る選手もいる。ラルフ・ブライアントは、3335打席で1186三振、三振率35.6%だ。ブライアントと中村に次ぐのは、3907打席で1005三振、三振率25.7%の細川亨。25%以上はこの3人以外にいないが、なかでも、ブライアントの数値は飛び抜けて高い。

 ちなみに、清原の三振率20.7%は、高いほうから数えて、13番目に位置する。1000三振以上の現役選手では、柳田悠岐(福岡ソフトバンク・ホークス)の三振率が、清原とほぼ同じ。4922打席で1024三振、三振率20.8%だ。

 中村は、2000三振の大台まで、あと44三振に近づいている。ただ、今シーズンは、チームの77試合中48試合に出場し、159打席で42三振だ。三振率26.4%は通算と変わらないものの、打席に立つ機会がこれまでと同じペースだと、今シーズン中には到達しない。

 2000三振以上の選手は、メジャーリーグ(ナ・リーグとア・リーグ)にも6人しかいない。2597三振のレジー・ジャクソン、2548三振のジム・トーメイ、2379三振のアダム・ダン、2306三振のサミー・ソーサ、2287三振のアレックス・ロドリゲス、2003三振のアンドレス・ガララーガがそうだ。現役選手では2人が2000三振に迫っていて、ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)はあと2三振、ジャスティン・アップトン(シアトル・マリナーズ)はあと33三振だ。とはいえ、彼らが到達しても、人数は二桁に届かない。

 なお、メジャーリーグで1000三振以上の347人中、三振率が最も高いのは、36.4%のミゲル・サノー(ミネソタ・ツインズ)だ。2853打席で1038三振を喫している。現役選手を除くと、32.9%のラッセル・ブラニヤンが最も上となる。3398打席で1118三振だ。

 5630打席で1852三振のクリス・デービス――イニシャルはC――も、三振率は32.9%ながら、ブラニヤンと比べると、わずかに低い。イニシャルKのクリス・デービスは、3804打席で1017三振、三振率26.7%だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事