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犠牲者出さぬよう米国民に呼び掛け イラン革命防衛隊の声明文抄訳

南龍太記者
イランと米国の対立をめぐり、戦争反対を訴える人々(1月4日、ニューヨーク)(写真:ロイター/アフロ)

 イランがイラクにある米軍基地を攻撃したと報じられている。

 戦争は何としても避けるべきだ。ツイッターなどネットにも、各都市の通りにも、戦争反対を訴える人たちの声があふれている。

 在日イラン人や米国に住むイラン人の友人、イランで知り合った人びと、誰も戦争は望んでいない。

 正確な情報が必要となる。SNSなどで誤った情報が拡散しないよう注意を払わねばならない。

 イランの国営通信(IRNA)など、イラン側のメディアは今のところ通常通り動いている。情勢を踏まえ、ペルシア語の記事が逐次更新されている。

 記事になっていた革命防衛隊の声明文の抄訳を以下に掲載する。

IRNAのウェブサイト(筆者撮影)
IRNAのウェブサイト(筆者撮影)

2020年1月8日付 IRNA

「アサド米軍基地に数十発のミサイルを発射、報復を開始」

 革命防衛隊の声明によると、数十の弾道ミサイルが米軍基地を攻撃した。

 爆発は、アサド基地だったと報告されている。

 革命防衛隊の声明は次の通り。

出典:https://www.irna.ir/news/83625435

深い悲しみに沈むイスラム共同体、偉大な国家、イランの殉教者

アメリカの侵略者の犯罪とテロ作戦および、革命防衛隊コッズ部隊の英雄的で犠牲的な司令官の非道な暗殺に対し、全能の神の許しを得て今朝、真の約束を果たす時が来た。「殉教者ソレイマニ作戦」により、空軍の勇敢な戦闘機が、米軍のアサド空軍基地を数十の弾道ミサイルで攻撃した。

詳細は追って名誉あるイランの国民とイスラム世界の自由な人々に伝わるだろう。

革命防衛隊は、イスラム共同体とイランの偉大で献身的な人々に対し、この大きな勝利を祝福する。

1、我々は、傲慢を極める大悪魔・アメリカ政権に対し、あらゆる反撃はより辛辣で残酷な結果をもたらすと警告する。

2、我々は、米軍に基地を提供した政府は、イランの攻撃対象となることを警告する。

3、我々は、これらの犯罪において、シオニスト政権(※イスラエル)をアメリカ政権とは別のものと見なさない。

4、我々は、アメリカ国民に、さらなる犠牲者を出さぬよう呼び掛け、反米政権によって地域のアメリカ軍がますます危険にさらされることのないよう勧める。

記者

執筆テーマはAIやBMIのICT、移民・外国人、エネルギー。 未来を探究する学問"未来学"(Futures Studies)の国際NGO世界未来学連盟(WFSF)日本支部創設、現在電気通信大学大学院情報理工学研究科で2050年以降の世界について研究。東京外国語大学ペルシア語学科卒、元共同通信記者。 主著『生成AIの常識』(ソシム)、今年度刊行予定『未来学の世界(仮)』、『エネルギー業界大研究』、『電子部品業界大研究』、『AI・5G・IC業界大研究』(産学社)、訳書『Futures Thinking Playbook』。新潟出身。ryuta373rm[at]yahoo.co.jp

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