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小中学校の臨時休校をうけて、注目される遠隔ビデオ会議システム ―ZOOMの教育関係者無償提供開始―

五十嵐悠紀お茶の水女子大学 理学部 准教授
(写真:アフロ)

 新型コロナウイルス対策のため、明日3月2日(月)から全国的に臨時休校となる小学校・中学校が多い。

その間の授業は自宅学習とされ、急遽決まった金曜日にたくさんのプリントを持ち帰らせた学校もあれば、急遽子どもだけの卒業式を開催した学校もあった。準備期間が少なく、特に指示すらできなかった学校も多い。

 小学生・中学生が通う学習塾なども次々と休講となり、その間の授業に関しては動画配信が開始された塾もある。

 また、多くの学会やイベントも中止や延期が相次いでいる。

 このような中、一般向けに利用が急増しているのが『遠隔ビデオ会議システム』である。

遠隔ビデオ会議システム

 遠隔とのやりとりを動画で行う際には、1対1や複数人のやりとりであれば、SkypeやLINE電話などが一般的だ。

 また、一方的に視聴するのが主であれば、YouTubeライブやニコニコ生放送のようなサービスもある。

 一方で、会議や学会発表のような、複数人が双方にやりとりを行いながら、時には資料を見せてプレゼンテーションをして、意見を述べあうような場には、『遠隔ビデオ会議システム』が注目されている。

 情報処理学会の各シンポジウムや研究会などでも、延期を決定するのではなく、「遠隔学会」に踏み切ろうとしているイベントが実際にいくつもある。

 遠隔ビデオ会議システムには「Google ハングアウト」や「Chatwork(チャットワーク)」、「Polycom(ポリコム)」といった様々なものがあるが、今もっとも注目されているのは「Zoom(ズーム)」だ。

Zoomとは?

 パソコンからでもスマホからでも簡単にアクセスでき、音声もクリア。ユーザインタフェースもとてもわかりやすく初めての方も導入しやすいというのが特徴である。

 URLをあらかじめ伝えておくだけで使用開始でき、背景も仮想背景を設定すれば、プライバシーが気になる自分の部屋から接続していても、気にならない、という点も個人的には気に入っている。

 そんなZoomが、本日、日本国内教育関係者様へサービス無償提供を発表した。

 ぜひ国内の教育関係者のみなさまは利用していただき、日本の小学生・中学生が家でだらだら過ごすのではなく、遠隔で教育を受けながら今年度の総復習をする時間になれば、と期待する。

【Zoom】遠隔授業向け クラウドビデオ会議サービス「Zoom」 ■学校への提供 ■無料(2020年4月30日まで)

https://zoom.us/

■学校への提供

■無料(2020年4月30日まで)

[新型コロナウィルスによる全校休校 マナトメサポートプログラム]

Zoomは世界で最も利用されている遠隔会議、遠隔セミナー、遠隔授業向けクラウドビデオ会議サービスです。

この度、日本国内教育関係者様へサービス無償提供致します。1会議最大300名まで時間制限なし回数制限なしでご利用可能。(通常は3名以上100名以下のグループミーティングは40分まで)その他、最大500名規模の遠隔セミナー向けサービスも提供可能です。

[遠隔会議]

教職員間会議、保護者会など様々な会議に

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500名参加の大型イベントを遠隔から実施

[遠隔授業]

49名のビデオ画像を表示し一体感のある授業を実現

Zoom公式サイト

https://zoom.us/

Zoom教育向けサイト

https://zoom.us/jp-jp/education.html

お申し込みサイト

https://zoom.us/jp-jp/contactsales.html

※マナトメプログラム希望と記入ください。

お茶の水女子大学 理学部 准教授

東京大学大学院工学系研究科博士課程修了.博士(工学).日本学術振興会特別研究員PD, RPD(筑波大学), 明治大学総合数理学部 専任講師,専任准教授を経て,現職.未踏ITのPM兼任.専門はヒューマンコンピュータインタラクションおよびコンピュータグラフィックス.子ども向けにITを使ったワークショップを行うなどアウトリーチ活動も行う.著書に「AI世代のデジタル教育 6歳までにきたえておきたい能力55」(河出書房新書),「スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子 (ネット社会の子育て)」(ジアース教育新社),「縫うコンピュータグラフィックス」(オーム社)ほか.

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