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【大阪市北区】昭和の喫茶店事情を聞きながら、クリームソーダを食べました。

草葉はるねライター(大阪市)

大阪市内はすっかり春の陽気。動き回ると暑さを感じるほどです。そこで、メロンクリームソーダが食べたい!と思い立ち、喫茶店に行ってきました。

今回は、南森町にある喫茶店「モンブラン」をご紹介します。あたたかい接客に満たされるレトロなお店で、昭和の喫茶店事情を聞きました。


天神橋筋商店街にある昔ながらの喫茶店

大阪メトロ谷町線「南森町」駅から歩いてすぐ。
「モンブラン」は、天神橋筋商店街のアーケード内にあります。

幅が狭くスリムなお店ですが、ブルーの看板とアーチ状のショーケースがとても鮮やか。存在感たっぷりの外観です。

店前には時代を物語る、大きな置き看板がありますよ。

中に入ると、2代目の女性店主さんが「いらっしゃいませ〜」と優しく声をかけてくださいました。

店内は全席テーブル席で、洋食店のような明るい雰囲気です。

注文したクリームソーダがすみやかに登場。
さくらんぼがのった王道のメロンクリームソーダです。

ホイップクリームの上にさくらんぼがちょこんと。
拡大写真もご賞味ください。

甘すぎず、アイスクリームとソーダとのバランスがちょうど良い。
あたたかい午後の休憩にぴったりでした。

「モンブラン」では、喫茶店らしい軽食メニューの他に、バーグ定食屋や焼肉定食、かつカレーなどのがっつり系メニューも揃っています。ボリューム満点の日替わりランチもあるんです。駅近でもあり、喫茶にもランチにも便利だと思います。


パフェを届ける?昔は出前もやっていた

「モンブラン」の創業は昭和44年。もともと店主さんのお母様がやっていた喫茶店です。昔は出前もしていたそうなんです。毎日お客さんで溢れていて、出前も多かったといいます。

「バス停一つ先くらいの距離までは自転車で行ってたよ〜」と店主さん。

喫茶店の出前が想像できない私は、中華料理屋さんやそば屋さんのようなケースを運んでおられたのかと聞きました。

「いやいや!うっとこは、トレンチ(トレー)で運んでたんよ」

コーヒーポットを持っていき、お届け先で注いでいたそうです。冷めないための工夫ですね。

「パフェを5人前、トレンチで運んだりもしてたんよ。こうやってね(左手でトレンチを支え、右手は自転車のハンドルを持つイメージを見せていただきながら)。今は足が悪いからそんなことできないけどね」

これには驚きました。私はそんなバランス感覚を持ち合わせていないので、もしも店員だったらパフェをひっくり返してしまっていたのではないかと思ったのでした。

それにしても、喫茶店のコーヒーやパフェを自宅でも味わえるって素敵ですね。


昔から変わらないおもてなしの心

「最近はカフェが増えて、お客さんにセルフでやってもらうお店が多いけど、喫茶店では最初から最後まで接客するっていうのがずっと変わらないね」と店主さん。

お客さんが入って来られたら、お顔を見て「いらっしゃいませ」。お帰りの際は、お客さんの背中を見届けながら「ありがとうございました」と言う。これを常に大事にしているそうです。

そして、今では見る機会が減ったペーパーナフキンでくるっと包まれたスプーンやフォーク。直接テーブルに置かないという配慮と、食後にお口を拭けるように。これも創業時からずっと続けていることです。

「明日の準備してたんよ。見てく?」とお声がけいただき、カトラリーを包む姿を見せてもらいました。

パフェ用のスプーンやカレー用のスプーンなど、さまざまな大きさのカトラリーがあり、包み方がそれぞれ違います。

とっても早くてきれいなんです。包み方を若いアルバイトさんたちにも伝授しているそう。こんな技術が引き継がれているってユニークですよね。

時代の流れに合わせて元気に営業

コロナ禍以降ではランチメニューのテイクアウトも開始しています。一時は店内で食事をするお客さんがぐんと減ったものの、テイクアウトを始めたことでテイクアウトのリピーターさんがついてくれたそうです。

おいしい洋食とあたたかい接客で、お客さんのハートを掴んでおられるのだと思います。

とても心地よいお店でした。
大阪天満宮や天神橋筋商店街へお出かけの際は、ぜひ立ち寄ってみてください〜!

モンブラン
住所:大阪市北区天神橋2丁目北1-11
電話番号:06-6351-9316
営業時間:7:00〜19:00、土曜日と祝日は9:00〜17:30
定休日:日曜日

ライター(大阪市)

純喫茶・大衆酒場・銭湯など、ノスタルジックな空間が大好き。懐かしくてときめく何かを求めて、西へ東へ散歩しています。

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