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「力を出し切って、悔いがないように指したい」叡王戦第4局終局後、豊島将之叡王インタビュー

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

豊島将之叡王「(先手で戦型は相掛かりを選び)途中から先後同型というか、そういう形になって。難しいとは思うんですけど、わりと途中からペースを握って指せたのかなというふうに思います。(38手目)△9三桂から△8五歩なら▲7九金と引いてどうかな、というか。それでけっこう、桂から歩合わせられてつぶされるとひどいので。一応、なんというか、受け止められる形なのかなというふうに考えていました。7九金型がけっこうしっかりしているので。(55手目)▲5六角と引いたところで相手に手番が渡るので、それでどれぐらい厳しい手があるかという感じなんですけど。まあでも、ちょっと指せそうな気もしていました。(相手の)9九の飛車を取りにいくような展開になって。飛車を取ればけっこう厳しい手がたくさんあるので、勝ちとまではわかならいですけど、なんというか、そういう展開になってから手応えがあったという感じでしょうか。印象に残る手は・・・。うーん、どうですか・・・。いやでも、この手がよかったっていうのは、はっきりはないんですけど。(73手目)▲2四歩と打つところで(51分)長考したので、その手がどうだったのかなっていうのは、気にはなりますけど。この一手っていうのは、ここがよかったというのは、わからないです。(本局の昼食はひつまぶしだったが)美味しかったです。けっこうボリュームがあって(笑)。おやつもあるのでちょっと残してしまったんですけど。(第5局に向けて)黒星先行の展開だったんですけど、なんとか最終局までいけたので。次がこの叡王戦も最後なので、やっぱり力を出し切って、悔いがないように指したいと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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