「鰹」どん兵衛と「煮干し」赤いきつねが揃い踏み!魚介系カップうどん食べ比べ
「どん兵衛」VS「赤いきつね」の魚介系うどん
今回は、日清食品の「どん兵衛」と東洋水産の「赤いきつねと緑のたぬき」でおなじみ和風カップ麺シリーズから相次いで発売された魚介系のカップうどん、「辛どん兵衛 特盛きつねうどん」と「汁なし煮干しうどん」をレビューします。
うどんのだしで使われる魚介は、昆布などとともに脇役的に用いられることが多いですが、今回の2品ではその域を超え、魚介が主役に躍り出ています。
「辛辛魚」インスパイア!? 日清食品「辛どん兵衛 特盛きつねうどん」
まずは日清食品の「辛どん兵衛 特盛きつねうどん」。「特製辛鰹粉」入りの「特盛」サイズで、大きなお揚げが入っているのが特徴となっています。
多少キャラクターが渋滞気味ですが、辛さとお揚げが両立して活かされているのかが気になるところ。
豚の旨みを効かせ、唐辛子を加えた真っ赤なつゆに辛鰹粉を加え、特盛サイズの油揚げ麺のうどんと、大きなお揚げを組み合わせています。お揚げは甘みがかなり強く、その甘みがつゆに溶け出していました。
ただ、つゆ自体は赤い割に辛さがあまりない上に豚の旨みもおとなしく、つゆにほとんど主張を感じません。つゆでいちばん目立つのはお揚げから溶け出した甘みでした。
唐辛子などの香辛料と鰹粉や鯖粉が入った辛鰹粉。これはかなりパワフルで、つゆに溶かすことで一気に濃厚な魚介味と強力な辛さに書き換えら、元のつゆの味はお揚げから溶け出した甘み以外は消えてなくなります。
全年齢層が対象と思われる「どん兵衛」としてはかなり思い切った辛さで、かつ魚介の主張も強く、あの魚介と激辛の大人気カップ麺「辛辛魚」を想起する人も多いのではないでしょうか。筆者もこの商品は「どん兵衛」による「辛辛魚」インスパイアだと感じました。
魚介や辛味の中にあってもお揚げの甘さが強く主張しており、「辛辛魚」をインスパイアするだけではなく「どん兵衛」としての主張も強く感じられる一杯でした。そして辛味や魚介とお揚げの甘さが意外と好相性です。
がっつり煮干し! 東洋水産「汁なし煮干しうどん」
続いては、東洋水産の「汁なし煮干しうどん」。「赤いきつねと緑のたぬき」でおなじみ和風カップ麺シリーズの商品で、「煮干し」を前面に出した「汁なし」のカップうどんとなっています。
讃岐うどんや九州のうどんでは、昆布や鰹の他にいりこ(煮干し)が使われることが多いですが、この商品ではパッケージにデカデカと「煮干し」と書かれており、完全に主役となっています。
煮干しを効かせた醤油味のソースに、縮れのついた幅広油揚げ麺のうどんと、オニオン風味の揚げ玉が合わせられています。
ソースにはがっつり煮干しが感じられ、濃い味の煮干しが楽しめます。讃岐うどんや九州のうどんのいりこだしよりも荒々しく、煮干しラーメンに近い煮干しの効かせ方。
東洋水産は青森煮干しラーメンなど煮干し系の商品に力を入れていますが、中でも今回の「汁なし煮干しうどん」が最も煮干しがガツンと感じられました。
具として入っているオニオン揚げ玉。煮干しラーメンには煮干しと相性の良い玉ねぎが入っていることが多いですが、今回は揚げ玉に玉ねぎを入れています。
じっくり味わわないと玉ねぎの風味が感じられないので、煮干しとの相性を考えれば刻み玉ねぎが入っていてくれると良かったですが、揚げ玉の香ばしさもこれはこれで醤油味のソースと相性が良かったです。
うどんよりラーメンを意識した魚介系カップうどん
一般的にうどんで使われる鰹や煮干しの域を超え、どちらもガツンと魚介が効いているのが特徴的で、うどんよりも魚介を使ったラーメンの味を意識しているように感じました。
どちらもいつも食べるカップうどん以上に魚介が感じられ、魚介系のラーメンが好きな人に特におすすめしたい商品でした。