Yahoo!ニュース

史上最長タイの「3試合連続グランドスラム」を記録した広島東洋カープは、過去の3度もすべて関連

宇根夏樹ベースボール・ライター
次の試合も満塁本塁打を打つと新記録(写真:イメージマート)

 7月15日から17日まで、広島東洋カープは、3試合続けて満塁本塁打を記録している。15日の磯村嘉孝と16日の長野久義に続き、17日は堂林翔太が打った。

 同じチームの選手による3試合連続グランドスラムは、日本プロ野球の最長記録だ。1950年11月7日~9日の中日ドラゴンズ(原田徳光西沢道夫野口明)、1981年6月19日と23日~24日の阪神タイガース(藤田平山本和行岡田彰布)、1991年5月9日と11日と14日の広島東洋(小早川毅彦野村謙二郎植田幸弘)と並ぶ。

 4度のうち、3度目と4度目は、どちらも広島東洋の打者3人によるものだ。一方、1度目の3試合連続グランドスラムは、3本とも広島カープの投手が打たれた。石川清逸笠松実内藤幸三だ。2度目も、1本目の満塁本塁打を喫したのは大洋ホエールズの野村収だが、2本目と3本目の投手は、広島東洋の川口和久池谷公二郎だった。

 いずれのストリークにも、広島/広島東洋が関わっている。3試合連続グランドスラム×4度の計12試合中、4試合目(2度目の1試合目)を除く11試合は、広島/広島東洋の投手が満塁本塁打を打たれるか、広島東洋の打者が満塁本塁打を打つかのどちらかだ。

 なお、4度目の今回は、新記録を樹立する可能性もある。次の試合は7月18日。ホームに阪神を迎えて行う。

 ちなみに、メジャーリーグ(ナ・リーグとア・リーグ)の最長記録は、4試合連続だ。2020年8月17日~20日に、サンディエゴ・パドレスの4人、フェルナンド・タティースJr.ウィル・マイヤーズマニー・マチャドエリック・ホズマーが満塁本塁打を打った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事