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【富田林市】この夏の寺内町は屋根に注目!寺内町センターで開催中の鬼瓦展を見た後、現役鬼瓦を探してみた

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

寺内町の町歩きも何度かリピートしていると、いつもの街並みとは違うものを見つけたくはならないでしょうか?

以前、虫籠窓(むしこまど)を紹介する展示がありましたが、今度はそのさらに上、屋根に張り付く鬼瓦の展示が行われています。

展示会は、重要文化財の旧杉山家住宅の向かいにある寺内町センターで行われています。

鬼瓦の展示会は夏休み期間中の8月31日まで。

また8月26日(土)に、旧杉山家住宅で、謡(うたい)の夕べ、影絵の夕べというイベントが行われるそうです。

さっそく寺内町センターに行ってみましょう。入場料は無料です。

ただご存じのとおり、今年は本当に暑いです。寺内町も暑いですが、寺内町センターは冷房がしっかり効いているので避暑にも最適です。

寺内町センターの中です。展示室は奥ですが、手前のガラス越しをよく見ると。

このように多くの鬼瓦が展示してあります。

鬼と言えば怖いイメージがありますが、鬼瓦のこちらの鬼はそこまで怖い印象ではないですね。

通路には、興正寺別院の写真パネルも張ってありました。

今は内部に入れないので、内部の様子の写真は貴重かもしれません。

普段なら見落としそうな通路の展示物、今は暑いので冷房の効いた館内で涼を取りながらじっくり見ても良いですね。

ついつい見とれてしまいますが、そろそろ肝心の展示室に入りましょう。

展示室に入ると、ガラスケースの中に鬼瓦が数多く並んでいました。

ただ展示しているだけでなく、そもそも鬼瓦がどういうもので、どうやって作られている物なのかといった説明もありました。

詳しくは寺内町センターで見ていただくとして、鬼瓦には魔よけの意味があるということ。

鬼瓦を作る鬼師の説明です。ちなみに現在の鬼師を調べてみると、愛知県高浜市三州瓦や島根県石見地方石州瓦、淡路島の淡路瓦などで作られています。さらに京都府福知山市には日本鬼師の会(外部リンク)という組織までありました。

鬼瓦に近いものとして、獅子舞やインドネシアのお面、ゴルゴン(ゴルゴ)ネイオンの紹介もありました。

昔の寺や神社で使われた古い瓦が展示してあります。

こちらは狛犬と同じように、阿吽(あ、うん)と対になっている鬼瓦なのだそうです。

この画像の瓦は、鬼の顔ではないけれど鬼瓦と同じ役目をしているそうです。このように最近の瓦は、本来鬼瓦の様な役目をしていながら、鬼の形ではないものも増えてきているようです。

こちらは鬼瓦の実物ではありませんが、写真に撮った鬼瓦の輪郭部分を切り取って立ててあるものです。現役の屋根についている物なので、このように見やすく紹介してくれているのはわかりやすいですね。

これは実際の鬼瓦の大きさから、その大きさの顔ならどのくらいの背丈を持つ鬼であるかというのを再現したものです。実際にこのような鬼は存在していないと思われますが、こういう比較を楽しめるのはおもしろいですよね。

展示を見た感想をアンケートに書けるように置いてありました。これを書くことで、今後の展示の参考にしていただけるので、ここは忌憚(きたん)のない意見を書きましょう。

寺内町の良いところは、展示を見て学ぶだけではありません。ここからは実践編。実際に現役の寺内町の屋根に鬼瓦があるか探してみましょう。

いきなり見つけました。現役の鬼瓦です。

これは旧杉山家住宅です。逆光気味で見えにくいですが、よく見ると複数の鬼瓦を発見しました。

正面を見ているのは、まさしく鬼瓦。こう睨まれると、魔物も近づけませんね。

この鬼瓦は、はっきり撮影することができました。

鬼瓦がふたつ並んでいる姿は壮観です。

鬼瓦をいくつか見つけましたが、寺内町の屋根を見ると鬼瓦以外のものもあります。

こちら鬼瓦ではありませんが、寺内町センター展示会の説明では鬼の形をしていない鬼瓦が最近増えていると書いてありました。それを読んで勉強したため、これは鬼瓦ではないが鬼瓦の役目(魔除け)を果たしているんだなあとわかります。

こちらは、おめでたいですね。釣竿を持っているところを見るとえびす神のようです。

これはなんでしょう?波のようにも見えますが、良くわかりません。何かを連想しながら考えてみるのも楽しいですね。

巻貝のようにも見えますが、鬼の角かもしれません。

石川が見える地点、寺内町展望広場の近くまで来ました。寺内町センターからそんなに歩いていませんが、これだけでも多くの鬼瓦やいろんなデザインの瓦を見つけることができました。

これも個性的な形をした瓦です。

こちらは鬼瓦です。角が下に向いていますね。

ちなみに富栄戎神社の屋根は鬼瓦ではなかったようですね。

というわけで、寺内町センターで夏休み期間中展示している鬼瓦展示と、実際の寺内町にある鬼瓦を見てきました。

暑い時期なので町歩きは大変なところもありますが、昼間の暑さのピークの時間帯を避けながら町歩きをして、鬼瓦を探してみてはいかがでしょう。いつもと違った寺内町が楽しめます。

寺内町センター
住所:大阪府富田林市富田林町15-4
アクセス:近鉄富田林西口駅から徒歩8分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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