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核合意への道/イラン・アメリカ関係の軌跡(8)-「毒の杯を飲むより辛い」

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

こうした両者の歩み寄りが今回の合意の背景にあった。しかし、これまで決して合意することのなかった両者が、なぜ今回は合意できたのだろうか。それには双方の事情があった。アメリカ側から見ると、オバマ政権の任期切れが迫っていた。2期8年を務めた大統領としてオバマは歴史に刻む業績が欲しかっただろう。「レガシー(遺産)」と表現されているものである。国務長官のケリーとしても長年上院議員を務め2004年には民主党候補として大統領選挙にも出馬した。その長い経歴の最後を迎えつつある人物である。レガシーにこだわったというのは容易に想像できる。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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