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一度訪れた福岡の人々が再び訪れる〈古き良き時代の味と香りを体感できるオールドスタイルの長浜ラーメン〉

RAMEN ANTENNAラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡県福岡市城南区の「別府」。2015年に開業し来年10周年を迎える“知る人ぞ知る”長浜ラーメンの人気店。場所的にはどちらかというと繁華街からは少し離れた住宅地の中にあるものの、最寄りの駅からは徒歩圏内の距離感。一度訪れた地元の人々をそのラーメンの味と香りで虜にしてしまう美味しさのある長浜ラーメン店は、その後、何度も再訪したくなる名店〈長浜ラーメン一新〉は、古き良き時代の味と香りを現在進行形で体感できる「オールドスタイル」の長浜ラーメン店だ。

その地域に寄り添う御用達のお店であることは間違いないものの、自身のように少し遠くからでも足を伸ばして定期的に訪れる人も多く存在する、知る人ぞ知る人気店。お昼はラーメンをメインとしたお店であり、夜は地域の方々を中心に、豊富なおつまみ類を提供するラーメン居酒屋として機能していて、個人的には、その地域の輪の中にいつしか入ってみたいと思う今日この頃。最寄りの駅は、福岡市営地下鉄七隈線の「六本松駅」。そこから歩いて10分ほどで到着する距離感。

ふと思い立ちどうしても食べたくなる一杯

どうしても食べたくなり今年三度目の訪問。いつもは12時の開店直前に訪問するのがお決まりだけど、この日はピークタイムを過ぎたのんびりとした時間帯。店内に入るといつも温かく迎えてくれる店主ご夫妻。厨房前のカウンター席とテーブル席で構成された店内。お一人様なのでカウンター席の端っこに着席すると、そこはゆったりとくつろげる空間になっている。

この日は、ベーシックな「ラーメン」を単品で注文。待つことしばし、その一杯が配膳されると、ほんのり美味しそうなニンニクの香りが漂う。豚骨のスープは、白濁とした一般的なイメージとは少し異なり、どちらかといえば褐色に近い黄金色に染まる色味。サラッとした口当たりではあるものの代表的な長浜系ラーメンのシャバシャバとしたスープとは一線を画す一杯。

もちろん、あっさりとした口当たりだけど、少し甘みのあるキリリとした旨みあふれる美味しさで、キッチリとバランスの整った逸品。

麺は福岡市博多区美野島の老舗製麺所「真鍋食品」謹製の博多らしい細ストレートのザクザク食感の麺で、歯切れがよく心地いい。具材はチャーシューとネギだけという、長浜ラーメンらしい潔いオールドスタイルの構成。

卓上には名物の「辛子高菜」をはじめ「紅生姜」も無料サービスとして置いてあるので味変やごはんのお供に利用いただける。

福岡オールドスタイルラーメンの現在地

昔懐かしい福岡・博多らしい豚骨ラーメン。その方向性と重なる部分も多くあり、さらにそのレールの上を走っている存在感が〈長浜ラーメン一新〉にはある。最近の福岡・博多の豚骨ラーメンシーンの現在地として、サラッとはしているものの、敢えて匂いを感じる昔懐かしい豚骨ラーメンが人気を博している。

濃厚で臭みの一切ない洗練された豚骨ラーメンとは別軸の地元のオールドファンを虜にするような原点回帰の流れになっていて、各店は小さいながらも、全国区の豚骨ラーメン店とは、一線を画す存在感を増している印象が、今の福岡の現在地だ。

最後に。今回の食事中、あまりの美味しさに思わず、店主に『なんでこんなに旨いんですか?』と、つい語りかけてしまった。それほどまでに美味しさが溢れ出ていた長浜ラーメンだった。

長浜ラーメン一新

住所  :福岡県福岡市城南区別府1丁目8-33
[地図
営業時間:12時00分~14時30分/18時00分~21時00分
定休日 :日曜日
駐車場 :専用駐車場なし、近隣有料駐車場あり

ラーメンアンテナ|福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

福岡の片隅で日常食としてのラーメンを啜り続け、日々頭の中でグルグルとラーメンが廻っています。一日一麺、週間9麺、毎年450麺ほどを食べています。福岡の地元民が日々食べているラーメンをできるだけ多くの方に知っていただきたいという想いから肩肘張らない感度緩めな『ラーメンアンテナ』をお届けしています。少しでも福岡での麺活の参考になれば幸いです。〈 Horii Koji 〉

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