人気レストラン列車が5,500円!絶景と美食、地酒の旅【丹後くろまつ号】で巡る “海の京都”
京丹後の海辺を走るレストラン列車「丹後くろまつ号」に秋・冬のメニューが新登場。2024年10月から2025年3月までの金・土・日・祝日に、1日3便「モーニングコース」「ランチコース」「地肴コース」を運行します。
ここでは天橋立駅を16時5分に出発して、素敵な景色とおいしい地酒、地元の魚料理を楽しみながら西舞鶴駅へ向かう「地肴コース」を紹介します。
≪特別感たっぷりのレストラン列車≫
京都丹後鉄道で唯一のレストラン列車「丹後くろまつ号」。デザインはJR九州の寝台列車「ななつぼし in 九州」などを手がけた工業デザイナー、水戸岡鋭治氏が担当。漆黒のボディに金色のラインが描かれた、上質でどこか懐かしいデザインです。
「地肴コース」は天橋立駅を16:05発。終点の西舞鶴駅までは通常40分ほどですが、絶景スポットで停車したり、時には途中の駅ですれ違い列車と待ち合わせをしたりと、1時間20分ほどかけて走ります。
車内の窓枠や椅子とテーブル、荷物棚や床などは、地元のナラ材を中心に木材を豊富に使い、窓のカーテンやテーブル照明など、クラシカルで特別感のある雰囲気です。
≪お酒と料理と景色の旅≫
「地肴コース」には3種類の地酒が用意され、うち1つは季節限定の地酒が選ばれるので、時期を変えて利用するのもおすすめ。
列車が出発してお隣の宮津駅を過ぎると、最初のビュースポットに差しかかります。京都丹後鉄道から天橋立が見えるのはここだけ。宮津湾の先に天橋立の松並木が横一文字に見られます。
この日のお酒「い」は、京丹後市にある白杉酒造の「金シャリ 純米大吟醸」で、その名のとおり食用米のササニシキで造ったお酒です。「ろ」は宮津市に蔵を構えるハクレイ酒造で人気の「酒呑童子(しゅてんどうじ)」で、めずらしいにごり酒を用意。「は」は京丹後市の木下酒造「玉川 Ice Breaker 純米吟醸」で、食用米の日本晴を使った無濾過生原酒。個性が異なる地元のお酒を地肴とともに味わいます。
アテンダントが地酒やクラフトビール、天橋立ワインなど追加のドリンクを販売。日本酒はワンショット400円からとリーズナブル。
また、終着駅に近づくと京都丹後鉄道の記念グッズも売られます。丹後くろまつ号の乗車限定グッズまであり、支払いは現金や交通系IC、クレジットカードも使えます。
この日の地魚は鯛と赤身のカジキ、白身魚のウスバハギで、カニの足が添えられます。波の荒い日本海で獲れた魚は、身が締まって歯ごたえもあり、まさに丹後ならではの地魚を楽しめました。
クリームチーズはお酒のあてにピッタリ。また、食べるまで何かわからなかった揚げ出汁は、大振りの牡蛎を忍ばせる意外性。丹後半島の西に位置する久美浜湾は、牡蠣の養殖が盛ん。ぷりぷりの身に濃厚な風味を満喫しました。
この日の地肴料理は、シイラにカニ味噌を塗って焼き上げた逸品です。淡白な白身魚と濃厚なカニ味噌の組み合わせが絶妙でした。
さらに丹後地方のご当地グルメ「ばら寿司」も登場。鯖のほぐし身を甘辛く煮つけ、錦糸卵などと合わせます。ここでは列車内で食べやすい巻き寿司で提供。
≪車窓から丹後の絶景を満喫≫
京都丹後鉄道の中でも随一のビューポイントと言われる奈具海岸では5分ほど停車。松の木が茂る白い岩と真っ青な空と海。そして水平線に見える冠島と沓島(くつじま)に加え、好天に恵まれたこの日は福井県の越前海岸まで見渡すことができました。
レストラン列車のメインイベントが、由良川橋梁(ゆらがわきょうりょう)の通過です。大正13年(1924年)に開通し、京都府内の鉄道橋としては最長の約552mを一直線に進みます。
水面から桁までの高さは約3mで線路は6mほど。窓からは水の上を走っているように見えるため、忘れられない思い出になりました。
時々途中の駅ですれ違う列車を待ち合わせ。ちょうど予約なしで乗れる自由席の観光列車「丹後あおまつ号」がやってきました。
「丹後くろまつ号」に乗ると、スタンプが押された記念乗車票をいただけます。
17時24分、終着駅の西舞鶴駅に到着。
≪海と美食の非日常≫
天橋立の観光を終えて、乗るにはちょうど便利な時刻の「丹後くろまつ号」。地酒と地元のお魚料理をいただきながら一日を締めくくる列車旅。乗車券込みの5,500円の手頃なお値段もうれしいです。
1両編成のディーゼル列車は、モダンに改装されていますが、汽笛や列車の走る音などなんだか懐かしい体験です。
「地肴コース」のほかに「モーニングコース」は10時8分に福知山駅発、11時48分天橋立駅着。「ランチコース」は13時5分天橋立駅発、14時50分西舞鶴駅着と、1日3便運行しています。
“海の京都” と言われる京丹後の列車旅。絶景と美食を楽しむ非日常のひとときです。
京都丹後鉄道レストラン列車「丹後くろまつ号」地肴コース
開催日:2024年10月から2025年3月までの金、土、日、祝日
時間:天橋立駅16:05発→西舞鶴駅17:24着
料金:地肴コース 1人5,500円
詳細はこちらをご覧ください 公式ホームページ(外部リンク)
京都丹後鉄道様のご協力により、乗車試食会に参加させていただきました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。